最終更新 2026-10-10

レーリーの式とは(解像度・焦点深度)

Rayleigh Equation

レーリーの式とは、リソグラフィで到達できる最小解像度と焦点深度を表す基本式です。解像度は R = k₁ × λ / NA、焦点深度は DOF = k₂ × λ / NA² で表され、λは露光波長、NAは開口数、k₁・k₂はプロセス係数です。短波長化(EUV)・高NA化(液浸/High-NA)・k₁低減(OPC・位相シフト)という露光技術の進化は、すべてこの式で説明できます。

目次6項目
  1. 定義・解説
  2. 図解
  3. よくある質問
  4. 関連用語
  5. 比較・違いを学ぶ
  6. 出典・参考資料

定義・解説

レーリーの式(Rayleigh Equation)は、リソグラフィで到達できる最小の解像度と焦点深度を表す基本式です。解像度は R = k₁ × λ / NA、焦点深度は DOF = k₂ × λ / NA² で表され、λは露光波長、NAは投影レンズの開口数、k₁・k₂はプロセス係数です。露光技術の進化はすべてこの式の各項の改善として理解できます。

解像度を上げる(Rを小さくする)には、波長λを短くする(i線→KrF→ArF→EUVの13.5nm)、開口数NAを大きくする(液浸でNA>1、High-NA EUVでNA=0.55)、プロセス係数k₁を下げる(位相シフトマスク・OPC・斜入射照明などの解像度向上技術やマルチパターニング)という3つの方向があります。

一方で、NAを上げると焦点深度DOFがNAの二乗で急激に浅くなるというトレードオフがあります。DOFが浅いと、ウェハのわずかな凹凸や膜厚差でもパターンがぼけるため、平坦化(CMP)や工程管理がますます重要になります。

レーリーの式は、なぜEUVや液浸、High-NA、マルチパターニングが必要なのかを一望できる、リソグラフィ理解の出発点です。naやimmersion-lithography、high-na-euv、euv、multi-patterningの各項とあわせて読むと、微細化の技術戦略が体系的に理解できます。

図解

レーリーの式(解像度と焦点深度)と微細化の3つの方法(波長・NA・k1)
露光技術の歴史は、λ・NA・k1のどれかを動かしてきた歴史。

関連するデータ・ツール

データ露光光源の波長一覧(g線〜EUV)計算・換算ツール露光解像度・焦点深度 計算ツール(レーリーの式)計算・換算ツールeV↔波長 換算ツール(バンドギャップ・露光波長)

この用語を扱う職種

前工程(ウェハプロセス)リソグラフィエンジニア(露光工程)前工程(ウェハプロセス)OPCエンジニア(計算リソグラフィ)装置・材料メーカー光学設計エンジニア(露光・検査装置)

よくある質問(FAQ)

k₁ファクターとは何ですか?
プロセスの成熟度を表す係数で、理論限界は0.25です。値が小さいほど高度なプロセス技術(OPC、位相シフトマスク、変形照明、マルチパターニング)を駆使していることを意味し、同じ波長とNAでもより微細なパターンを形成できます。
なぜ焦点深度がNAの2乗に反比例するのですか?
NAを大きくすると光が急な角度で集まるため、焦点位置から少しずれただけで像が急速にボケるからです。DOF=k₂×λ/NA²の関係により、High-NA EUVでは焦点深度が浅くなり、ウェハの平坦性やレジスト膜厚の均一性への要求が厳しくなります。
レーリーの式から見た微細化の歴史とは?
λを短くする(g線→i線→KrF→ArF→EUV)、NAを大きくする(レンズ改良→液浸→High-NA)、k₁を下げる(OPC・位相シフト・変形照明・マルチパターニング)という3方向の努力の積み重ねです。露光技術の進歩はすべてこの式のどれかの項の改善として説明できます。

デバイスの製造メーカー

ASMLオランダ

EUV露光装置の唯一のグローバルサプライヤー。極紫外光リソグラフィ技術でムーアの法則を延命させ、5nm以下の先…

ニコン(Nikon)日本

DUVスキャナーおよびi線ステッパーの主要メーカー。高解像度光学技術とウェーハステージ技術に強みを持ち、成熟プ…

キヤノン(Canon)日本

i線・KrFステッパーを長年供給する露光装置メーカー。近年はナノインプリント・リソグラフィ(NIL)を量産化し…

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出典・参考資料

  1. ASML「The Rayleigh criterion」(2026/10/10 確認)