SIMS(Secondary Ion Mass Spectrometry:二次イオン質量分析)は、一次イオンビームをウェハ表面に照射してスパッタし、叩き出された二次イオンを質量分析することで、元素組成や深さ方向の不純物濃度プロファイルを測定する分析手法です。半導体では特にドーパントや微量不純物の分析に欠かせません。
最大の強みは、ホウ素(B)・リン(P)・ヒ素(As)などのドーパントを、ppm〜ppbという極めて低い濃度まで、深さ方向の分布として高感度に測定できることです。一次イオンで表面を削りながら測定するため深さプロファイルが得られますが、試料を消費する破壊分析である点に注意が必要です。
用途は、イオン注入や拡散工程のプロセス管理、接合深さ(ジャンクション)の確認、金属・有機汚染の解析、薄膜中の組成評価など多岐にわたります。ドーパント活性化(dopant-activation)やイオン注入(ion-implantation)の結果を定量検証する標準的手段です。
XPS(光電子分光)やAES(オージェ)が主に表面組成・化学状態を見るのに対し、SIMSは微量元素の深さ分布に強みがあります。装置はCAMECA・ULVAC-PHIなどが知られ、半導体メーカーや分析受託で広く使われます。tem・afmなど他の解析手法とあわせて、故障解析・プロセス評価の体系が理解できます。