最終更新 2026-10-19

故障解析とは(FA)

Failure Analysis (FA)

故障解析(FA)とは、不良デバイスを解析して物理的な原因を特定する作業で、テストが「不良かどうか」に答えるのに対しFAは「なぜ不良になったか」に答えます。非破壊から破壊へ段階的に進め、OBIRCHやエミッション顕微鏡で不良箇所を絞り込み、FIBで断面を作ってSEM/TEMで観察します。結果は必ず工程や設計へフィードバックされます。

目次8項目
  1. 定義・解説
  2. 図解
  3. よくある質問
  4. 設備の製造メーカー
  5. 関連する製品
  6. 関連用語
  7. 比較・違いを学ぶ
  8. 出典・参考資料

定義・解説

故障解析(FA:Failure Analysis)とは、不良になったデバイスを解析して物理的な原因を特定し、設計・プロセス・実装のどこに問題があったかを突き止める作業です。テストが「不良かどうか」を判定するのに対し、FAは「なぜ不良になったか」に答える工程で、歩留まり改善と市場不良の再発防止の両方を支えます。

解析は、非破壊から破壊へと段階的に進めるのが鉄則です。まず電気的測定で不良の症状(オープン・ショート・リーク・機能不良)を切り分け、次に超音波顕微鏡(SAT)やX線でパッケージ内部の剥離やボイド、ワイヤの変形を非破壊で観察します。ここで原因が特定できなければ、開封(デキャップ)してチップ表面を露出させます。

不良箇所の位置特定(フォルトアイソレーション)が最大の難所です。数十億トランジスタの中から数百nmの欠陥を探すため、専用手法が使われます。OBIRCH/IRHOSTはレーザで局所加熱して抵抗変化を検出し、エミッション顕微鏡は異常電流に伴う微弱発光を捉えます。論理的な絞り込みには、テスト結果とスキャンチェーンの情報から不良候補を推定するスキャンダイアグノーシスが使われます。

位置が絞れたら物理解析へ移ります。FIB(集束イオンビーム)で断面を作り、SEMやTEMで構造を観察し、EDXやSIMSで元素分析を行います。配線のボイド、ゲート酸化膜の破壊痕、金属汚染、パーティクルの噛み込みといった原因が、ここで初めて目に見える形になります。

FAの結果は必ず工程へフィードバックされます。特定の装置に起因すると分かればPMや部材交換につながり、設計起因なら次のリビジョンで修正されます。市場不良(フィールドリターン)の解析では、顧客への報告書と是正措置がセットで求められるため、品質保証の体制そのものと結びついた業務でもあります。

図解

故障解析(FA)の進め方(再現・非破壊観察・位置特定・断面作製・観察)
テストは「不良かどうか」、FAは「なぜ不良になったか」に答える。

関連するデータ・ツール

計算・換算ツール信頼性試験のサンプル数・LTPD 計算ツール計算・換算ツールワイブル解析ツール(β・η・B寿命)

この用語を扱う職種

後工程(実装・テスト)故障解析(FA)エンジニア後工程(実装・テスト)品質保証(QA・QC)エンジニア後工程(実装・テスト)顧客品質エンジニア(CQE)

よくある質問(FAQ)

故障解析はどんな手順で進めますか?
非破壊から破壊へ段階的に進めます。電気測定で症状を切り分け、超音波顕微鏡やX線で内部を非破壊観察し、必要なら開封してチップ表面を露出させ、最後にFIBで断面を作ってSEM/TEMで観察・元素分析します。逆順にすると証拠を壊してしまいます。
数十億トランジスタから不良箇所をどう見つけるのですか?
専用のフォルトアイソレーション手法を使います。OBIRCHはレーザ局所加熱による抵抗変化を、エミッション顕微鏡は異常電流に伴う微弱発光を検出します。論理的にはスキャンダイアグノーシスでテスト結果から不良候補を絞り込みます。

設備の製造メーカー

この用語に関連する製品

型番は各社の公式製品ページで確認したものです。出典のリンクは各製品ページに載せています。

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SAM Auto WaferPVA TePla・超音波映像装置(SAT)
Quadra™ 7 ProNordson・X線検査装置(2D・CT)

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比較・違いを学ぶ

出典・参考資料

  1. 浜松ホトニクス「半導体故障解析」(2026/10/10 確認)