データ
ウェハサイズ変遷と用途の対応表
最終更新:2026-08-03
要点
ウェハは大口径化するほど1枚から取れるチップ数が増えてチップ単価が下がるため、先端ロジック・DRAM・NANDは300mm(12インチ)が標準です。一方でパワー半導体・アナログ・MEMSは200mm(8インチ)が主力で、SiCは今なお150mmから200mmへの移行途上にあります。450mmは投資額に見合う効果が得られず事実上凍結されました。
口径別の面積・用途対応表
| 口径 | 面積 | 主要時期 | 現在の主な用途 | 補足 |
|---|---|---|---|---|
| 150mm(6インチ) | 約177 cm² | 1980年代の主流 | SiCパワー半導体、化合物半導体、一部MEMS | SiCは長くこの口径が中心で、200mmへの移行が進行中 |
| 200mm(8インチ) | 約314 cm² | 1990年代〜 | パワー半導体、アナログ、マイコン、MEMS、イメージセンサの一部 | 設備コストが安く成熟プロセスの主力。装置の中古市場も厚い |
| 300mm(12インチ) | 約707 cm² | 2000年代〜現在 | 先端ロジック、DRAM、NAND、先端イメージセンサ | 200mmの2.25倍の面積。先端量産の標準 |
| 450mm(18インチ) | 約1,590 cm² | 実現せず | — | 装置開発費に見合う効果が得られず2010年代に事実上凍結 |
※ 面積は直径から算出した円の面積で、エッジ除外領域は含みません。
なぜ450mmは実現しなかったのか
大口径化の動機は単純で、1枚から取れるチップ数が増えれば1個あたりのコストが下がるからです。200mmから300mmへの移行では面積が2.25倍になり、実際に大きなコスト削減が実現しました。同じ理屈で450mmも検討され、2010年前後には業界コンソーシアムまで組まれています。
しかし450mmは実現しませんでした。理由は、露光・成膜・エッチングのすべての装置を作り直す必要があり、その開発費が回収できる見込みが立たなかったことです。同時期に微細化そのものが難しくなってマルチパターニングで工程数が増え、装置メーカーの開発資源がそちらへ向いたことも重なりました。結果として、大口径化による原価低減という路線は300mmで打ち止めになっています。
一方、SiCでは今まさに150mmから200mmへの移行が進んでいます。SiCは結晶成長が難しく大口径化に時間がかかりましたが、EV需要の拡大が投資を正当化しました。詳しくはSiCとGaNの違いもあわせて参照してください。