GAA(Gate-All-Around)トランジスタは、ゲート電極がチャネルを四方向すべてから囲む立体トランジスタ構造です。FinFETではゲートがチャネルを三方向から囲む(Tri-gate)のに対し、GAAはナノシートまたはナノワイヤ状のチャネルをゲートが完全に包み込みます。これにより短チャネル効果を一層抑制でき、リーク電流の低減と駆動電流の向上を両立します。
Samsungが2022年に3nm世代でMBCFET(Multi-Bridge Channel FET)として世界初量産、IntelはIntel 20A/18AでRibbonFETとして採用、TSMCはN2ノード(2025年量産開始)でnanosheet GAAを量産します。チャネル幅をナノシートの積層枚数で調整できるため、パフォーマンスと消費電力のトレードオフを設計段階で最適化できる柔軟性が特徴です。
GAA製造では、SiGe/Si交互積層のエピタキシャル成長後に選択的エッチングでナノシートを形成するInner Spacer工程が核心技術です。ALD装置によるゲート絶縁膜の等角被覆と、ALEによる高精度エッチングが不可欠です。GAA以降の次世代アーキテクチャとして、CFET(Complementary FET)やForksheet FETへの研究も進んでいます。