最終更新 2026-10-10

BSPDとは(裏面電源配電ネットワーク)

Backside Power Delivery Network (BSPDN)
目次7項目
  1. 定義・解説
  2. 図解
  3. 紛らわしい言葉の切り分け
  4. 設備の製造メーカー
  5. 関連用語
  6. 比較・違いを学ぶ
  7. 出典・参考資料

定義・解説

BSPD(Backside Power Delivery Network)は、半導体チップのウェハ裏面(バックサイド)から電源・グラウンド配線を供給する技術です。従来のフロントサイド配電では信号配線と電源配線が同層に競合するため、微細化によりIRドロップや電源ノイズが深刻化します。BSPDNはこの問題を電源配線を裏面に分離することで根本解決します。

Intelは2024年にIntel 20AでPowerVia技術として実証、Intel 18A量産ノードで業界初採用を発表しています。TSMCはN2・N2Pには搭載せず、次のA16でSuper Power Railと呼ぶ裏面電源供給を導入する計画です。BSPDNにより表面の信号配線密度が向上し、電源ノイズ低減によるCPU・GPU性能向上(最大10〜15%の消費電力削減)が期待されます。

製造プロセスでは、ウェハ仕上げ後に基板を薄化し、バックサイドからNano-TSVを形成します。ALD・CVDによるウェハ裏面への成膜とEUVリソグラフィによる超微細パターニングが必要で、Applied Materials・Lam Research・ASMLの最先端装置が要求されます。GAAトランジスタとBSPDNの組み合わせが次世代ロジックの標準構成になると見られています。

図解

裏面電源供給(BSPDN)のチップ断面構造(信号配線・トランジスタ・薄化シリコン・裏面電源配線)
ウェハの貼り合わせ・極薄化・裏面加工が加わり、製造は大幅に難しくなる。

紛らわしい言葉の切り分け

裏面電源供給と表面電源配線。違いは電源をウェハのどちら側から配るかです。従来は表側の多層配線の中で信号と電源が場所を取り合っていました。裏面電源供給はウェハの裏側に電源配線を作り、電圧降下を減らしながら表側を信号配線に空けられますが、貼り合わせや極薄化で製造が難しくなります。 比較記事 →

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この用語を扱う職種

前工程(ウェハプロセス)配線工程(メタライゼーション)エンジニア設計・デバイス開発SI/PIエンジニア(シグナル・パワーインテグリティ)

設備の製造メーカー

デバイスの製造メーカー

Intel米国

世界最大のCPUメーカー。従来はIDMとして自社プロセスでCPUを製造してきたが、Intel Foundry …

TSMC(台湾積体電路製造)台湾

世界最大の半導体ファウンドリ。3nm、5nm、7nmなど最先端プロセスノードで業界をリード。Apple、NVI…

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比較・違いを学ぶ

出典・参考資料

  1. imec「Backside power delivery」(2026/10/10 確認)