GLOSSARY

マスク誤差増幅係数とは

Mask Error Enhancement Factor (MEEF)
最終更新:2026-05-17マスク製造装置検査装置

定義・解説

マスク誤差増幅係数(MEEF:Mask Error Enhancement Factor)は、フォトマスク上のパターン寸法誤差がウェハ上の転写パターン誤差に拡大される倍率を表す指標です。MEEF=(ウェハCDの変化量)÷(マスクCDの変化量×縮小比)で定義され、理想的なリソグラフィではMEEF=1ですが、実際には光学回折・非線形レジスト応答により1を超えます。

MEEFが重要な理由は、リソグラフィの解像限界近傍では光学系の非線形性が増し、マスクの微小な寸法誤差がウェハ上で増幅されるためです。例えばMEEF=3の場合、マスク上1nmのCD誤差がウェハ上(縮小比4×を考慮すると)0.75nmの誤差になります。先端ノードではパターン許容誤差がこの量に近くなるため、MEEFの管理が歩留まりに直結します。

MEEFはフィーチャーのタイプ(ライン、コンタクト、アシストフィーチャー)、照明条件(NA、σ、照明形状)、マスク材料(クロム、MoSi)、フォーカス条件により異なります。特に孤立パターンや補助フィーチャーはMEEFが高くなる傾向があり、OPC設計・SMOでMEEFを考慮したパターン補正が必要です。

マスク製造の観点では、MEEFが高いパターンほどマスクCD精度の要求が厳しくなります。EUV露光機では縮小比が4×(DUVと同じ)ながらも、光子数が少なく確率論的効果(ストキャスティック効果)の影響でMEEFが実効的に高まるケースがあります。マスク修正(mask repair)の際もMEEFを考慮した修正量の計算が必要です。

MEEFの測定はウェハ上のCD-SEM計測とマスク計測(マスクCD-SEM、ACROSなど)を組み合わせて行います。KLA、Zeiss(マスク検査・計測装置)、ASML(リソグラフィシミュレーター)が提供するツールでMEEFの予測・計測が可能です。MEEFを最小化するプロセス条件の選択(NA・コヒーレンス・フォーカス)もRMS(レシピ管理)の重要項目です。

設備の製造メーカー

KLA米国

半導体検査・計測装置の世界的リーダー。AI駆動の欠陥検出と先進データ分析により、歩留まり向上とプロセス開発を加…

企業詳細を見る →
ASMLオランダ

EUV露光装置の唯一のグローバルサプライヤー。極紫外光リソグラフィ技術でムーアの法則を延命させ、5nm以下の先…

企業詳細を見る →
カールツァイス(半導体)ドイツ

ASMLのEUV光学系を独占供給するドイツの精密光学メーカー。EUVリソグラフィ用投影レンズ・照明光学系・ウェ…

企業詳細を見る →

デバイスの製造メーカー

TSMC(台湾積体電路製造)台湾

世界最大の半導体ファウンドリ。3nm、5nm、7nmなど最先端プロセスノードで業界をリード。Apple、NVI…

企業詳細を見る →
Samsung Electronics(サムスン電子)韓国

世界最大のメモリメーカーであり、先端ロジックファウンドリでもあるIDM。DRAM・NANDフラッシュで市場をリ…

企業詳細を見る →
Intel米国

世界最大のCPUメーカー。従来はIDMとして自社プロセスでCPUを製造してきたが、Intel Foundry …

企業詳細を見る →

関連カテゴリ

マスク製造装置
検査装置
計測装置

関連用語

フォトマスクとは →OPC(光近接効果補正)とは →CD-SEMとは →オーバーレイ計測とは →エッジプレースメントエラーとは →マスク検査とは →
← 用語集に戻る