シリサイド(Silicide)は、金属とシリコンが反応してできる化合物(NiSi・CoSi₂・TiSi₂など)で、ソース・ドレインやゲートの表面に形成して接触抵抗・シート抵抗を下げる目的で使われます。微細化でコンタクト抵抗が深刻になる先端CMOSにおいて、低抵抗な電気的接続を作る鍵となる材料です。
代表的なのが、自己整合的にシリサイドを形成するサリサイド(Salicide:Self-Aligned Silicide)プロセスです。金属膜を全面に成膜してアニールするとシリコン露出部だけが反応してシリサイド化し、未反応金属を除去することで、ソース・ドレイン・ゲート上に自己整合でシリサイドを残せます。
シリサイド材料は微細化に合わせて進化してきました。TiSi₂は細線で抵抗が上がる問題があり、CoSi₂を経て、現在はより薄く低抵抗なNiSi(ニッケルシリサイド)が主流です。コンタクト抵抗(contact-resistance)の低減に直結する重要技術です。
プロセスは金属(Ni・Co・Ti等)の成膜とRTA(高速熱処理)による反応・安定化からなり、Applied Materials・東京エレクトロン・ULVACなどの装置が用いられます。salicideやcontact-formation、contact-resistanceの各項とあわせて、接合・配線の低抵抗化技術として理解できます。