最終更新 2026-10-19

FD-SOIとは(完全空乏型SOI)

FD-SOI (Fully Depleted Silicon-On-Insulator)
目次6項目
  1. 定義・解説
  2. 図解
  3. 紛らわしい言葉の切り分け
  4. 関連する製品
  5. 関連用語
  6. 比較・違いを学ぶ

定義・解説

FD-SOI(Fully Depleted Silicon-On-Insulator:完全空乏型シリコン・オン・インシュレータ)は、薄い埋め込み酸化膜(BOX層)上に超薄のシリコン活性層(チャネル層、厚さ数nm)を形成するMOSFETトランジスタ技術です。チャネル下の絶縁膜がキャリアのリーク経路を遮断して完全空乏化を実現し、ショートチャネル効果を抑制します。STMicroelectronics・Samsung Foundryが28nm・22nmノードで量産しており、IoT・車載・5G RFフロントエンド向けチップで広く採用されています。

FD-SOIの最大の特徴はボディバイアス(BB)技術です。BOX層の下の基板に電圧を印加することで、トランジスタの閾値電圧(Vth)をダイナミックに制御できます。フォワードボディバイアス(FBB)で性能を引き上げ、リバースボディバイアス(RBB)で超低消費電力モードに切り替えることが可能で、FinFETやGAAでは困難なVthの動的制御を実現します。省電力IoT・ウェアラブル・エッジAIデバイスで高く評価されています。

FinFETとFD-SOIの選択は用途・コスト・ノードによって異なります。FinFETは5nm以下の最先端・高性能・高集積デバイスに最適で、FD-SOIは22〜28nmノードの低消費電力・アナログRF混在デバイスに競争力を持ちます。製造コストもFinFETより低い傾向があり、Bluetooth・NFC・ウェアラブルMCU・車載マイコン・5G通信フロントエンドICに適しています。FinFETとの比較はfinfet-vs-fdsoi、GAAとの比較はfinfet-vs-gaaの記事も参照してください。

図解

FD-SOI(完全空乏型SOI)トランジスタの断面構造
STMicroelectronics・Samsung・GlobalFoundriesが量産している。

紛らわしい言葉の切り分け

FinFETとFD-SOI。違いはトランジスタが立体かどうかです。FinFETはフィンをゲートが3面から囲む立体構造で、先端ロジックを支えてきました。FD-SOIは平面のまま、薄いシリコン層と埋め込み酸化膜でリークを抑え、ボディバイアスで消費電力を調整できます。 比較記事 →

この用語に関連する製品

型番は各社の公式製品ページで確認したものです。出典のリンクは各製品ページに載せています。

FD-SOI ウェハSoitec・SOIウェハ

デバイスの製造メーカー

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GlobalFoundries米国

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