一言で言うと「ウェハボンディングとは、2枚のウェハを貼り合わせて一体化する接合技術」です。ソニーのCMOSイメージセンサーやTSMCの3D ICで使われるハイブリッドボンディング(Cu-Cu直接接合)が最先端で、従来のはんだバンプの1/10以下の接合ピッチを実現しています。3D NAND・HBM積層でも採用が進む注目技術です。
ウェハボンディング(Wafer Bonding)は、2枚のウェハ(または薄型化したダイ)を高精度に位置合わせしながら接合する技術です。3D IC・SOI(Silicon on Insulator)基板・MEMS・CMOS イメージセンサー(BSI:裏面照射型)など、複数の素子層を垂直に積層するデバイスの製造に不可欠な工程です。
主要なウェハボンディング方式として、(1)ダイレクトボンディング(Direct Bonding):接着剤なしで2枚のウェハ表面を直接接合する方式。表面を原子レベルで平坦・清浄化しアニール処理(200〜400℃)で共有結合を形成します。(2)陽極接合(Anodic Bonding):シリコンとガラス基板を高電圧・高温(約400℃)で電気化学的に接合する方式。MEMSパッケージに広く使われます。(3)接着剤接合(Adhesive Bonding):BCB(ベンゾシクロブテン)・エポキシなどの接着剤を仲介して接合する方式。低温で処理でき、表面粗さ許容度が高いです。
ハイブリッドボンディング(Hybrid Bonding)は最先端技術で、シリコン酸化膜(誘電体)と銅電極(Cu-Cu直接接合)を同時に接合します。接合ピッチを<10μm(従来はんだバンプの1/10以下)に微細化でき、超高密度な垂直電気接続を実現します。Sony CISセンサー(BSI + CMOS積層)、TSMCのSoIC(System on IC)、3D DRAMなどで実用化が進んでいます。
ウェハボンディングの品質に影響する主要因として、表面平坦性(Ra<0.5nm)・清浄度(パーティクル<0.1個/cm²)・接合強度(Energy Release Rate)・ボイド(気泡・欠陥)の有無・アライメント精度(<0.5μm以下)が挙げられます。特にハイブリッドボンディングでは、Cu-Cu接合のためのアニール条件(150〜250℃)と表面CMP処理(原子レベル平坦化)の精密管理が不可欠です。
主要装置メーカーはEV Group(EVG系:ダイレクト・ハイブリッドボンディング)とSUSS MicroTec(SUSS SB系)が専業トップメーカーで、東京エレクトロン(TEL)もウェハ接合装置を展開しています。ハイブリッドボンダー(Die-to-Wafer)ではASMパシフィック・Besi・東レエンジニアリングが参入しています。