3D IC(Three-Dimensional Integrated Circuit)は、複数の半導体ダイを垂直方向(Z軸方向)に積層し、TSV(Through-Silicon Via)やハイブリッドボンディング(Copper-Copper直接接合)によって電気的に接続する集積回路技術です。従来の2D(平面)ICに比べて、フットプリント(基板上の占有面積)を削減しながら、より多くの機能と高い帯域幅を実現できます。
3D ICの主なアーキテクチャとして、メモリスタック型(HBMなど、DRAM複数ダイをTSVで積層)、ロジック+メモリ積層型(SRAMをロジックダイの直上に積層してL2/L3キャッシュとして使用)、ヘテロジニアス3D積層(異なる機能・プロセスノードのダイを積層)などがあります。
ハイブリッドボンディング(Direct Cu-Cu Bonding)は3D IC実現の核心技術の一つで、接合ピッチを10μm以下(将来は<1μm)に微細化できるため、TSVよりも高密度な垂直接続が可能です。Sony(CIS:CMOSイメージセンサーのBS/FS積層)、TSMC(SoIC)、Samsungが実用化を進めています。
3D IC製造の主な課題は、積層による熱の蓄積(熱密度増加)、各ダイの位置合わせ精度(<0.5μm)、薄型化したウェハ(<50μm)の取り扱い、歩留まりの管理(積層後に不良ダイを交換できないリスク)です。Known Good Die(KGD)の事前選別とTesting戦略が重要になります。
3D IC向け装置として、ウェハ接合(Wafer-to-Wafer・Die-to-Wafer)にEV Group・SUSS MicroTec、ハイブリッドボンダーにASMパシフィック(Besi)・東レエンジニアリング、TSV工程にLam Research・Applied Materials、ウェハ薄型化にDISCO・岡本工作機械などが主要サプライヤーです。AI・HPC市場の成長が3D IC技術の急速な発展を牽引しています。