CCP(Capacitively Coupled Plasma:容量結合プラズマ)は平行平板電極間のRF電界でプラズマを生成するシンプルな方式。PECVD・エッチング装置に広く採用。ICPとの違い(密度・独立制御性・均一性)とデュアル周波数CCPの特徴をわかりやすく解説。
CCP(Capacitively Coupled Plasma:容量結合プラズマ)とは、平行平板状の上下2枚の電極間に高周波(RF)電力を印加し、電極間の電界でガスを電離してプラズマを生成する方式です。シンプルな構造から最も基本的なドライエッチング方式として長年使われており、現在も多くの半導体エッチング工程・PECVD装置に採用されています。
CCPの動作原理は、上部または下部電極(あるいは両方)にRF電力(13.56 MHz または 27 MHz、60 MHzなど)を印加すると、電極間に交番電界が形成されガスが電離してプラズマが生成されます。RFシース(プラズマと電極の境界層)でイオンが加速され、ウェハ表面に垂直に入射することで異方性エッチングが実現します。デュアルフリーケンシー(DFシステム:2周波CCP)では、高周波(HF:プラズマ密度制御)と低周波(LF:イオンエネルギー制御)を独立に調整できます。
ICPと比較したCCPの特性は、①プラズマ密度は低め(10⁹〜10¹⁰ cm⁻³、ICPの1/10〜1/100)、②チャンバー圧力は比較的高め(10〜200 mTorr)、③構造がシンプルで低コスト、④大面積ウェハへの均一プラズマ生成に優れる、です。プラズマ密度と独立制御性ではICPに劣りますが、300mmウェハの均一処理・コスト・信頼性でCCPが選ばれる用途も多くあります。
CCPの代表的な半導体用途は、シリコン酸化膜(SiO₂)・窒化膜(SiN)のエッチング(層間絶縁膜コンタクトホール等)、フルオロカーボンガス(C₄F₈・CF₄)を用いた絶縁膜の高選択エッチング、BEOL配線のビアエッチングなどです。PECVD装置でもCCPプラズマが標準で使われており、SiO₂・SiN薄膜の低温成膜に適しています。先端ロジックでは精密制御のためICPが多用されますが、成熟ノードではCCPが引き続き主力です。
CCP搭載エッチング装置の主要メーカーはLam Research(2300 Flex CCP)、Applied Materials(Producer Etch、Mesa)、東京エレクトロン(CCP Etch)、Hitachi High-Tech(日立ハイテク)です。CCPはPECVD成膜でも主要プラズマ源として、Applied Materials(Producer GT)・Lam Research(Vector)に搭載されています。