SPC(Statistical Process Control:統計的工程管理)は、製造工程のデータを統計的手法でリアルタイムに解析し、工程が管理状態にあるかを継続監視する品質管理技術です。半導体製造では計測データ(CD・膜厚・オーバーレイなど)をウェハ単位・ロット単位で収集し、管理図(Control Chart)を用いて工程変動の異常を早期検出します。APC(先進プロセス制御)の根幹をなす技術です。
SPCの中核は管理図(Shewhart管理図)です。Xバー管理図(工程平均の推移)とR管理図(ばらつきの推移)を組み合わせ、UCL(上方管理限界)/LCL(下方管理限界)を超えた点や、連続的なトレンド・周期パターンなどを異常サインとして検出します。工程能力指数(Cp・Cpk)は工程が規格を満たす能力を定量化し、Cpk≥1.33が量産許可の一般的な基準です。Western Electric判定ルールやNelsonルールなど、様々な異常判定基準が実務で使われています。
SPCと連動したAPC(R2R制御)により、SPCで検知した工程ずれを次ロット・次ウェハの装置パラメータ補正に即座に反映し、累積誤差を防ぎます。先端ファブでは数千の計測パラメータを同時管理するマルチバリエートSPC(MSPC)が普及しており、相関する複数パラメータの複合異常を検知できます。主要なSPC/APCソリューションベンダーはKLA(Catalyst)、PDF Solutions(Exensio)、Applied Materials(SmartFab)などです。