バーチャルメトロロジー(Virtual Metrology:VM)は、インラインでの実際の物理計測(CD-SEM・エリプソメーターなど)を行う代わりに、装置のプロセスデータ(ガス流量・チャンバー圧力・RF電力・温度・終点検出信号など)から機械学習モデルを用いて品質パラメータ(CD・膜厚・エッチング深さなど)を予測する技術です。計測時間・コストを大幅に削減しながらウェハ全数の品質モニタリングを実現します。
バーチャルメトロロジーの構築には、まず実計測データとプロセスデータの相関学習が必要です。回帰モデル(PLS:部分最小二乗法)・ニューラルネットワーク・ガウス過程回帰など様々なモデルが用いられます。VMモデルの精度(予測誤差)は実計測によって定期的に検証・更新(モデルドリフト補正)されます。APCのR2R制御と統合することで、計測なしにプロセスパラメータを自動補正するフルループ制御も実用化されています。
EUVレジストの消費量削減(計測用ウェハを減らす)・スループット向上・計測ボトルネック解消など、先端ファブでの導入メリットは大きく、3nm以降の量産ラインでの採用が急増しています。PDF Solutions(Exensio VM)・Applied Materials(Sextant)・KLA・東京エレクトロンなどがVMソリューションを提供しており、AI基盤の高度化とともに予測精度が向上しています。