最終更新 2026-10-10

HBM3Eとは(第3.5世代高帯域幅メモリ)

High Bandwidth Memory 3E
目次7項目
  1. 定義・解説
  2. 図解
  3. 紛らわしい言葉の切り分け
  4. 設備の製造メーカー
  5. 関連用語
  6. 比較・違いを学ぶ
  7. 出典・参考資料

定義・解説

HBM3E(High Bandwidth Memory 3E)とは、HBM3のEnhanced版として2024年に量産が開始された第3.5世代高帯域幅メモリです。1スタックあたり最大1.2TB/s(HBM3の819GB/s比で約47%向上)の帯域幅を実現し、1スタックの容量は8層積層で24GB、12層積層で最大36GBに達します。NVIDIA H200・AMD MI325X・Google TPU v6(Trillium)に採用されており、HBM4本格普及前の2024〜2025年のAIアクセラレータ市場の主役メモリです。

HBM3EはHBM3からの主要改善点として、(1)DRAM積層数を8層→12層に拡大し容量増加(HBM3E 12Hと呼ばれる)、(2)TSV(貫通シリコンビア)ピッチの縮小によるI/O幅拡大(1024ビット→幅の拡張)、(3)動作周波数の向上(HBM3:819MHz→HBM3E:1000MHz超)、(4)電源効率の改善(pJ/bit低減)を実現しています。SK HynixはHBM3E量産で先行し、NVIDIA H200向けに独占的な供給を確保しました。

NVIDIA H200とH100の最大の違いがHBM3E採用です。H100はHBM3(80GB・3.35TB/s)を搭載していましたが、H200はHBM3E(141GB・4.8TB/s)にアップグレードすることで、GPUコアはほぼ同じながらメモリ容量1.75倍・帯域幅1.43倍を達成しました。大規模LLM推論では「GPUメモリ容量」がモデルサイズの上限を決定するため、HBM3EへのアップグレードはAI性能向上に直結します。

HBM3Eの製造難易度はHBM3より大幅に高く、歩留まり確保が各社の最大課題です。12層積層DRAMダイの個々の歩留まりとTSV形成精度・ダイ積層後の電気的テスト(KGD選別)・熱管理(積層ダイ間の放熱設計)がすべてHBM3E生産コストに影響します。SK Hynixは先行量産でのノウハウを蓄積しており、Samsung・Micronとのリード差は2〜3四半期とされています。

HBM3EからHBM4への移行タイムラインは2025〜2026年です。HBM4では帯域幅1.5TB/s超・ベースダイのロジック統合・ハイブリッドボンディング採用が計画されており、HBM3Eとの製造工程の差異は小さくありません。AIデータセンター投資の拡大により、HBM市場全体(HBM3E+HBM4)は2026年に300億ドル超の市場規模が見込まれており、SK Hynix・Samsung・Micronの3社が激しい競争を展開しています。

図解

HBM3E(第3.5世代高帯域幅メモリ)の帯域・積層・採用例と次世代
SK hynixが最初に量産し、AIブームでメモリ各社の最重要製品になった。

紛らわしい言葉の切り分け

HBM3EとHBM4。HBMの世代の違いで、HBM4はHBM3Eよりピンあたりの転送速度とスタックあたりの帯域が上がり、積層数も増えます。 比較記事 →

関連するデータ・ツール

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設備の製造メーカー

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比較・違いを学ぶ

出典・参考資料

  1. Micron Technology「HBM3E」(2026/10/10 確認)
  2. Samsung Semiconductor「HBM3E」(2026/10/10 確認)