ウェハ薄化(Wafer Thinning)は、完成したウェハの裏面を研削・研磨して厚みを削減するプロセスです。標準的な300mmウェハの厚さは775μm前後ですが、3次元積層パッケージング(TSV・HBM・ハイブリッドボンディング)では複数のダイを積み重ねるため、50μm以下(場合によっては20μm以下)まで薄化する必要があります。ウェハ薄化はバックグラインダーによる機械研削が主体で、後工程の先端化とともに重要性が急増しています。
ウェハ薄化プロセスは主に3段階で構成されます。①グラインディング(粗研削):ダイヤモンド砥石で素早く大量に除去します。②ファイングラインディング(精研削):細かい砥石で表面粗さを低減します。③CMP/ドライポリッシュ(仕上げ):研削ダメージ層を除去し平坦化します。薄化前には表面の回路パターンを保護するためサポートウェハやテープを貼り付けるサポート接合(Temporary Bonding)が必要です。
薄化ウェハは極めて脆く、取り扱いには特別な搬送・チャック技術が必要です。薄化後のウェハ上でTSV(シリコン貫通ビア)の裏面露出・バリア/シード成膜・CMP・ダイシングが続けて行われます。主要装置メーカーはディスコ(DISCO)と東京精密(Accretech)が市場を二分しており、TAIKO研削方式(ウェハ外周リングを残して薄化する)など独自技術で差別化しています。