CMOSイメージセンサー(CIS:CMOS Image Sensor)は、CMOS(相補型金属酸化膜半導体)技術を用いて光を電気信号に変換する固体撮像素子です。スマートフォンカメラ・デジタルカメラ・車載カメラ・医療用内視鏡・産業用機械視覚などに広く使用されており、世界の固体撮像素子市場の大半を占めます。ソニーセミコンダクタソリューションズが世界市場シェア約50%を保持し、Samsung Electronics・OmniVision(2位・3位)が続きます。
CISの基本構造は、フォトダイオード(光電変換)・転送トランジスタ・リセットトランジスタ・増幅トランジスタで構成される画素セル(ピクセル)の2次元アレイです。裏面照射型(BSI:Back Side Illumination)構造では、光を遮っていた配線層を裏面に回すことで感度を大幅に向上させています。さらにソニーが実用化した積層型CIS(Exmor RS)では、画素層と処理回路層をTSV・Cu-Cu接合で3D積層することで高速読み出しと高感度・高解像度を両立しています。
CISの製造には独自のプロセス技術が必要です。ソニーの積層型CISでは、画素ウェハ(光電変換専用プロセス)と回路ウェハ(ロジックプロセス)を個別に製造しウェハボンディングで接合します。最先端CISでは1億画素超・1μm以下の画素ピッチを実現しており、微細加工・薄膜技術・ウェハ研削(ウェハ薄化)が製造の鍵です。車載向けCISはISO 26262準拠の車載グレードが必要で、Sony・OnSemi・Omnivisionが主要サプライヤーです。