ドライエッチング装置とは何ですか?▾
ドライエッチング装置とは、プラズマや反応性ガスを用いて、半導体ウェハ上の薄膜や基板材料を気相中で精密に除去する装置です。リソグラフィで転写したパターンをウェハに刻み込む「パターン転写」の中核工程を担います。ウェットエッチング(液相・薬液)に対してドライ(気相)で処理するため、垂直方向に強い異方性を持ち、微細パターン加工に不可欠です。
ドライエッチング装置の種類は何ですか?(RIE・ICP・CCP・ALE)▾
主な種類は①RIE(反応性イオンエッチング):最も標準的な方式、化学反応とイオン衝撃を組み合わせた異方性エッチング、②CCP(容量結合プラズマ):2枚の平行電極間でプラズマを生成、圧力・バイアス制御が容易、③ICP(誘導結合プラズマ):コイルで高密度プラズマを生成、高選択比・高エッチレートが特徴、④ALE(原子層エッチング):1原子層単位の超精密除去、2nm以下の先端ノードで必要性が増大、の4種類が代表的です。
ドライエッチングとウェットエッチングの違いは何ですか?▾
ドライエッチングは気相(プラズマ・反応性ガス)で異方性(垂直方向)に精密除去し、微細パターン転写に優れます。ウェットエッチングは薬液による液相処理で等方性(全方向に均一除去)のため微細パターンには不向きですが、大量処理・低コスト・犠牲層除去・洗浄前処理に適します。先端ロジック・メモリの主要エッチング工程はほぼドライエッチングが担います。
ICPとCCPの違いは何ですか?▾
ICP(誘導結合プラズマ)は外部コイルで高密度プラズマを生成し、高いエッチングレートと高選択比を実現します。FinFET・メモリの微細加工に多用されます。CCP(容量結合プラズマ)は2枚の平行電極間でプラズマを生成し、バイアス電力でイオンエネルギーを独立制御できます。酸化膜・ハードマスクエッチング(コンタクトホール等)に強みがあります。
ドライエッチング装置の主要メーカーはどこですか?▾
世界3大メーカーはLam Research(米・世界シェア約40%)、Applied Materials(米)、Tokyo Electron・東京エレクトロン(日)です。Lam Researchは3D NANDの超高アスペクト比エッチングで特に強く、Applied MaterialsはCCPエッチャーで、TELはTactrasシリーズで競合します。日本では日立ハイテクも特定分野で存在感を持ちます。
ALE(原子層エッチング)とは何ですか?▾
ALE(Atomic Layer Etching・原子層エッチング)とは、プラズマ反応を1原子層ずつ制御して精密除去する技術です。表面活性化ステップとイオン衝撃ステップを交互に繰り返すサイクル方式で、1サイクルで数Å〜1原子層分だけ除去します。ALDの逆プロセスとも言え、FinFET・GAA・2nm以下の先端ノードでの高精度ゲート・スペーサー加工に採用が拡大しています。
ウェットエッチングとドライエッチングの使い分けは?▾
ウェットエッチングは等方性(全方向に除去)で大量処理・低コストに向き、犠牲層除去や洗浄用途に適します。ドライエッチングは異方性(垂直方向選択性)に優れ、微細パターンの転写精度が求められる前工程フォトリソグラフィ後加工に用いられます。
ドライエッチング装置の選定ポイントは何ですか?▾
主な選定基準は①エッチング対象材料(シリコン/酸化膜/金属/窒化膜)、②要求する選択比と異方性、③プロセスノード(先端か成熟か)、④対応ウェハ径(300mm/200mm)、⑤スループット(WPH)、⑥ALE対応の有無、です。用途に合ったプラズマ方式(ICP/CCP)と装置メーカーを選定します。