EUV光源(EUV Source)は、EUVリソグラフィで使用される波長13.5nmの極端紫外光を発生させる装置コンポーネントです。現在の主流技術はLPP(Laser Produced Plasma:レーザー生成プラズマ)方式で、高速噴射した直径約30μmの液体スズ(Sn)微小液滴に対し、高出力CO₂レーザー(波長10.6μm)を照射してプラズマ化し、13.5nmのEUV光を発生させます。
EUV光源の主要性能指標は出力パワー(ウェハスループットに直結)と変換効率(CE:Conversion Efficiency)です。現在のHigh Volume Manufacturing(HVM)向けEUV光源(ASML NXE系スキャナー用)は出力250W以上を達成しており、High-NA EUV(ASML EXE:5000系)では500W以上が必要とされます。スズ液滴へのプレパルスレーザー照射でフラットパンケーキ状に変形させてからメインパルスを当てる「2段階照射」技術が変換効率向上に貢献しています。
EUV光源の主要メーカーはCymer(ASMLの子会社)とGigaphoton(小松製作所・ウシオ電機合弁)の2社のみです。EUV光源は非常に複雑なシステムで、スズ液滴生成器・CO₂レーザーシステム・EUV集光ミラー(マルチレイヤーミラー)・スズ廃棄物回収システムなどで構成されます。光源の高出力化・安定稼働・寿命(MBTF)向上がEUV装置の競争力を左右する重要課題です。