GLOSSARY

RMG(リプレースメントメタルゲート)とは

Replacement Metal Gate (RMG)
最終更新:2026-05-12成膜装置エッチング装置

定義・解説

RMG(Replacement Metal Gate:リプレースメントメタルゲート)とは、ゲート形成をソース・ドレイン活性化アニール後に行う「Gate-Last(ゲート後)」プロセスのことです。まずダミーゲートとしてポリシリコンを形成してソース・ドレイン処理を完了させ、その後ポリシリコンをウェット/ドライエッチングで除去してトレンチを作り、そこにHigh-k/Metal Gate(HKMG)スタックを埋め込みます。現在のFinFET・GAAを含む先端ロジックプロセスの標準的なゲート形成方式です。

RMGが採用される主な理由は、High-k/Metal Gateの「熱的安定性」問題の回避です。Gate-First方式ではゲート形成後に1000℃超のソース/ドレイン活性化アニールが行われるため、メタルゲートの仕事関数がシフトし、トランジスタの閾値電圧が設計値からずれる問題がありました。RMGではHigh-k/Metal Gateをアニール後に形成するため、この熱劣化問題を根本的に回避できます。

RMGのプロセスフローは以下の通りです。①ダミーゲート(ポリシリコン+SiO₂)の形成→②ソース/ドレインエピタキシャル成長→③層間絶縁膜(ILD)堆積+CMP平坦化→④ポリシリコンダミーゲートの選択的エッチング除去(Gate Open)→⑤極薄SiON界面層の形成→⑥High-k(HfO₂)のALD成膜→⑦仕事関数メタル(WF Metal)のALD→⑧Low抵抗メタル(W/Co/Ru)充填→⑨Gate CMP平坦化、の順に進みます。特に④〜⑨がRMGのコアプロセスです。

FinFETからGAAへの移行でRMGの難易度は大きく上昇します。GAAナノシートでは複数のナノシート間のギャップ(約5〜7nm)にゲートスタックを均一に充填する必要があり、ボトムナノシートまでHfO₂・WF Metalが到達するためのALD等角性が歩留まりを左右します。さらにGAAではInner Spacerと組み合わせた新たなゲートパターニング(Gate-Cut)技術が必要で、CMPとドライエッチングの精密制御が求められます。

RMGプロセスの主要装置は、ALD装置(ゲートスタック成膜:ASM International・Applied Materials・Lam Research)、ウェットエッチング/ドライエッチング装置(ダミーゲート除去:東京エレクトロン・Lam Research)、CMP装置(KLA検査との組み合わせで東京精密・Applied Materials)です。RMGの歩留まり管理には、ゲートトレンチ内の残渣検査(KLA・日立ハイテクのeビーム検査)と膜厚モニタリング(エリプソメーター)が欠かせません。

よくある質問(FAQ)

RMG(リプレースメントメタルゲート)とは何ですか?
RMG(Replacement Metal Gate)とは、先にダミーゲート(ポリシリコン)で仮のゲートを作り、ソース・ドレインの形成・活性化アニールを完了してから、ダミーゲートを除去してHigh-k/Metal Gateを埋め込む「Gate-Last」プロセスです。HKMGを高温プロセス後に形成するため、メタルゲートの仕事関数シフト(熱劣化)を避けられます。現在の先端ロジック(FinFET/GAA)の標準ゲート形成方式です。
RMGとGate-Firstの違いは何ですか?
Gate-Firstは従来の工程順(ゲートを先に形成→後からS/D活性化アニール)で、1000℃超のアニールでメタルゲートの仕事関数がシフトするリスクがあります。RMG(Gate-Last)はS/Dアニール後にHKMGを形成するため熱劣化を回避できます。工程が複雑化しコストは上がりますが、Vthの精密制御が可能で、現在のTSMC・Samsung・Intelは全てRMGを採用しています。
RMGのプロセスフローを教えてください
RMGのコアフローは8ステップです。①ダミーポリシリコン+SiO2ゲート形成、②ソース・ドレインのエピタキシャル成長、③層間絶縁膜(ILD)CVD堆積、④CMP平坦化(ダミーゲートトップ露出)、⑤ポリシリコンダミーゲートの選択的除去(Gate Open)、⑥SiON界面層形成+High-k(HfO2)ALD、⑦仕事関数メタル(WF Metal)ALD積層、⑧低抵抗充填金属(W/Co/Ru)堆積→Gate CMP平坦化。
GAAトランジスタでRMGはどのように変わりますか?
GAAでは複数のナノシート(3〜4枚スタック)間の狭いギャップ(5〜8nm)に全てのゲートスタック層を充填する必要があります。FinFETよりもALDの等角性要求が高く、充填金属(ルテニウムやタングステン)のボイドフリー充填が困難です。また隣接するNFET/PFETトランジスタのゲートを分断する「Gate-Cut」プロセスが追加されます。GAAのRMGはFinFETの2〜3倍の工程複雑度を持ちます。
RMGの主要装置メーカーは?
ALD装置(High-k/Metal Gate成膜):ASM International・Applied Materials・Lam Research・東京エレクトロン(TEL)。ダミーゲート除去(エッチング):東京エレクトロン・Lam Research。CMP(平坦化):Applied Materials・東京精密。ゲートトレンチ内検査:KLA(光学式)・日立ハイテク(eビーム)。

設備の製造メーカー

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関連カテゴリ

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関連用語

HKMG(High-k/Metal Gate)とは →High-k誘電体とは →メタルゲート材料(TiN/TaN)とは →ゲートスタックとは →仕事関数メタル(WF Metal)とは →EOT(等価酸化膜厚)とは →ALDとは →FinFETとは →GAA(Gate-All-Around)とは →CMPとは →
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