ホール効果測定(ファン・デル・パウ法)解析ツール
要点
ホール係数は RH = VH·t/(I·B) で、キャリア濃度は n = 1/(q|RH|)、符号で導電型がわかります。ファン・デル・パウ法では exp(−πR_A/Rs) + exp(−πR_B/Rs) = 1 を解いてシート抵抗を求め、ホール移動度は μH = |RH|/ρ です。4探針法と違い、濃度と移動度を分けて評価できるのが強みです。
ファン・デル・パウ法:抵抗率の測定
シート抵抗 Rs58Ω/sq
抵抗率 ρ = Rs·t2.9Ω·cm
R_A / R_B12.5 / 13.1Ω
(対称試料の近似式 π/ln2 × 平均抵抗)58.01Ω/sq
ホール効果:キャリア濃度と移動度
キャリア濃度1.950×10¹⁵cm⁻³
導電型n型(電子が多数キャリア)
ホール移動度 μH1103.4cm²/V·s
シートキャリア密度 ns9.752×10¹³cm⁻²
ホール係数 RH-3,200cm³/C
シートホール係数 RHs-64,000cm²/C
VH は、磁場の向きを反転させた2回の測定の差の半分(電極の位置ずれによるオフセット電圧を除去した値)を入力してください。1T = 10⁴ G(ガウス)です。薄膜・2次元電子ガス(HEMT)ではシートキャリア密度 ns で評価するのが一般的です。
ホール効果測定でわかること
電流を流している半導体に垂直な磁場をかけると、キャリアはローレンツ力で横に曲げられ、試料の側面に電荷がたまって電圧(ホール電圧)が生じます。ホール電圧はキャリア濃度に反比例し、符号はキャリアが電子か正孔かで逆になるため、1回の測定で導電型とキャリア濃度がわかります。これに抵抗率を組み合わせると、移動度も求まります。
ファン・デル・パウ法は、任意の形の薄い試料の周囲に4つの電極を付けるだけで抵抗率とホール係数を測れる方法で、エピタキシャル膜や化合物半導体、2次元材料の評価で標準的に使われます。4探針法が表面の抵抗しか測れないのに対し、ホール測定は濃度と移動度を分けて評価できるのが強みです。