ホール効果とは

Hall Effect

最終更新:2026-09-08製造プロセス

ホール効果とは?

ホール効果とは、電流を流している半導体に垂直な磁場をかけると、電流と磁場の両方に垂直な方向に電圧(ホール電圧)が現れる現象で、1879年にエドウィン・ホールが発見しました。ローレンツ力でキャリアが試料の片側へ偏ることで生じ、電圧の極性がキャリアの極性をそのまま示します。抵抗率だけでは分からない「電子か正孔か」を直接教えてくれる点が、半導体評価での価値です。

定義・解説

ホール効果とは、電流を流している導体や半導体に、電流と垂直な方向から磁場をかけたときに、電流と磁場の両方に垂直な方向へ電圧が現れる現象です。1879年にエドウィン・ホールが発見しました。この電圧をホール電圧(V_H)と呼びます。

仕組みはローレンツ力で説明できます。磁場中を動くキャリアは進行方向と磁場の両方に垂直な力を受け、試料の片側へ押しやられます。片側にキャリアが溜まると反対側は不足するため、両側の間に電界が生じます。この電界がキャリアを押し戻す力とローレンツ力が釣り合ったところで定常状態になり、そのときの横方向の電位差がホール電圧です。

半導体評価でホール効果が決定的に重要なのは、ホール電圧の極性がキャリアの極性をそのまま示すからです。抵抗率をいくら精密に測っても、電気を運んでいるのが電子か正孔かは分かりません。ホール効果は、n型なら負・p型なら正というかたちでこれを直接教えてくれます。単一キャリアの場合、ホール係数は R_H = 1/(qn) と表され、その符号と大きさからキャリアの種類と濃度が求まります。

ホール電圧の大きさは V_H = IB/(qnt) で、試料が薄くキャリア濃度が低いほど大きくなります。キャリア濃度が10²²cm⁻³台の金属ではマイクロボルト級にしかなりませんが、10¹⁵〜10¹⁸cm⁻³台の半導体ではミリボルト級となり、測定しやすい大きさになります。半導体の評価手法としてホール効果が定着したのはこのためです。

現象そのものはセンサーとしても使われます。ホール素子は磁場の強さを電圧に変換する磁気センサーで、移動度の高いInSb・InAs・GaAsなどの化合物半導体が材料に選ばれます。回転位置の検出、非接触の電流センサー、ブラシレスDCモーターのロータ位置検出など、身の回りの機器に広く組み込まれています。

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よくある質問(FAQ)

ホール効果はなぜ起きるのですか?
磁場中を動くキャリアがローレンツ力を受けて試料の片側へ押しやられるためです。片側にキャリアが溜まると両側の間に電界が生じ、その電界による力とローレンツ力が釣り合ったところで定常状態になります。このときの横方向の電位差がホール電圧です。
ホール電圧の極性は何を意味しますか?
キャリアの極性です。n型(電子が多数キャリア)なら負、p型(正孔が多数キャリア)なら正になります。抵抗率をいくら精密に測っても電子か正孔かは分かりませんが、ホール効果はこれを直接教えてくれます。
金属より半導体でホール効果がよく使われるのはなぜですか?
ホール電圧がキャリア濃度に反比例するためです。キャリア濃度が10²²cm⁻³台の金属ではマイクロボルト級にしかなりませんが、10¹⁵〜10¹⁸cm⁻³台の半導体ではミリボルト級となり、測定しやすい大きさになります。

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