ワイブル解析ツール(β・η・B寿命)
要点
ワイブル分布は形状パラメータ β で故障の性質を表し、β < 1 は初期故障、β ≈ 1 は偶発故障、β > 1 は摩耗故障で、バスタブ曲線の3領域に対応します。尺度パラメータ η は全体の63.2%が故障する時間です。半導体では TDDB・エレクトロマイグレーション・はんだ接合の熱疲労の寿命解析に使われます。
故障時間データからワイブルパラメータを推定する
形状パラメータ β2.730
尺度パラメータ η(63.2%が故障する時間)1,622
故障のタイプ摩耗故障型(故障率が時間とともに増加)
決定係数 R²0.9973
時間 500 での信頼度 R(t)96.056%
時間 500 での瞬間故障率2.20×10⁻⁴/単位時間
B10 寿命711.3
平均故障時間 MTTF1,443
全数が故障するまで試験した完全データを前提としたメディアンランク回帰です。途中で試験を打ち切った試料(打ち切りデータ)がある場合は、Johnson の調整ランクか最尤法で解析する必要があります。
ワイブル確率プロット
B寿命の一覧
| 累積故障率 | 時間 |
|---|---|
| B1 | 300.8 |
| B5 | 546.5 |
| B10 | 711.3 |
| B50 | 1,418 |
| B63.2 | 1,622 |
形状パラメータ β の読み方
ワイブル分布は、形状パラメータ β の値だけで故障の性質を表せるのが特長です。β < 1 は時間とともに故障率が下がる初期故障(製造欠陥による不良の顕在化)、β ≈ 1 は故障率一定の偶発故障、β > 1 は時間とともに故障率が上がる摩耗故障を意味し、これはバスタブ曲線の3つの領域にそのまま対応します。
半導体では、ゲート酸化膜の絶縁破壊(TDDB)、エレクトロマイグレーション、はんだ接合の熱疲労などの寿命データをワイブル確率紙にプロットして解析します。TDDB の β は膜厚に依存し、薄い酸化膜ほど β が小さくなって故障時間のばらつきが広がるため、極薄膜の寿命保証を難しくしています。