最終更新 2026-10-07

ゲートバルブ/スリットバルブとは

Gate Valve / Slit Valve

ゲートバルブ(スリットバルブ)とは、真空を保ったままチャンバー間を仕切り開閉する真空バルブです。クラスターツールではロードロック・搬送室・各プロセス室の境界すべてに配置され、装置構造そのものを規定します。1ウェハごとに開閉するため年間数十万回の耐久性が必要で、発塵を抑える二段動作機構が採用されます。スイスVAT Groupが世界市場を握ります。

目次8項目
  1. 定義・解説
  2. 図解
  3. よくある質問
  4. 設備の製造メーカー
  5. 関連する製品
  6. 関連用語
  7. 比較・違いを学ぶ
  8. 出典・参考資料

定義・解説

ゲートバルブ(スリットバルブ)は、真空チャンバー同士やチャンバーと排気系の間を仕切り、真空を保ったまま開閉する真空バルブです。マルチチャンバー型のクラスターツールでは、ロードロック・トランスファーチャンバー・各プロセスチャンバーの境界すべてにこのバルブが配置され、装置の基本構造そのものを規定します。

スリットバルブは、ウェハがロボットアームで通過できる細長い開口部(スリット)を開閉する形式で、閉じたときはOリングで真空シールします。開閉は1ウェハごとに発生するため、稼働台数の多いファブでは年間数十万回の開閉に耐える耐久性が求められます。排気系との間には、コンダクタンスを調整して圧力を制御するスロットルバルブ(圧力制御バルブ)が置かれます。

設計上の要点は、①開閉時にパーティクルを発生させないこと、②シール部の摺動を最小化すること、③開閉が高速であることの3つです。多くのバルブは、閉方向へ動く際にまず直線的に移動し、最後にシール面へ押し付ける二段動作を採用して、Oリングの擦れによる発塵と摩耗を抑えています。

腐食性・堆積性のプロセス環境では、バルブ内部にも生成物が堆積します。堆積物の剥離はパーティクル源になり、シール面への付着はリークにつながるため、加熱やパージ、耐食コーティングによる対策が採られます。バルブの故障は装置全体の停止に直結するため、消耗部品(Oリング・ベローズ)の交換周期がPM計画に組み込まれます。

この分野はスイスのVAT Groupが世界的に圧倒的なシェアを持ち、日本ではキッツSCT・フジキンなどが真空・ガスラインのバルブを供給しています。装置メーカーにとっては、バルブの応答速度と寿命がスループットとアップタイムを左右する重要な調達部品です。

図解

ゲートバルブ(スリットバルブ)の役割(設置場所・開閉回数・発塵対策)
ゲートバルブがあるから、プロセス室を常に真空に保てる。

関連するデータ・ツール

計算・換算ツール真空排気時間・コンダクタンス 計算ツール

この用語を扱う職種

装置・材料メーカー機械設計エンジニア(半導体製造装置)装置・材料メーカー真空技術エンジニア

よくある質問(FAQ)

ゲートバルブとスリットバルブは違うものですか?
厳密には、ウェハが通過する細長い開口部を開閉するものをスリットバルブ、排気系や真空配管を仕切るものをゲートバルブと呼び分けます。いずれも真空を保ったまま空間を仕切る真空バルブで、実務では区別せずに呼ばれることもあります。
バルブの開閉で二段動作をするのはなぜですか?
Oリングの擦れによる発塵と摩耗を抑えるためです。閉じる際にまず直線的に移動し、最後にシール面へ垂直に押し付ける動作にすることで、シール材が横方向に擦られるのを避け、パーティクル発生と寿命低下を防いでいます。

設備の製造メーカー

この用語に関連する製品

型番は各社の公式製品ページで確認したものです。出典のリンクは各製品ページに載せています。

HELIOT 900 シリーズULVAC(アルバック)・リークディテクタ
04.2 トランスファーバルブVAT Group・高真空用部品(バルブ・フランジ)
02.4 ラージトランスファーバルブVAT Group・高真空用部品(バルブ・フランジ)

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Edwards Vacuum(Atlas Copco傘下)英国荏原製作所日本樫山工業日本Pfeiffer VacuumドイツULVAC(アルバック)日本堀場製作所日本

比較・違いを学ぶ

出典・参考資料

  1. ULVAC(アルバック)「HELIOT 900 シリーズ 製品ページ」(2026/10/07 確認)
  2. VAT Group「04.2 トランスファーバルブ 製品ページ」(2026/10/07 確認)