最終更新 2026-10-19

薬液供給システムとは(CDS)

Chemical Delivery System (CDS)

薬液供給システム(CDS)とは、硫酸・過酸化水素水・フッ酸・現像液・CMPスラリーなどを、濃度・温度・清浄度を保ったまま貯蔵タンクから各装置へ集中供給するファブインフラです。配管はPFA・PTFEが基本で、オンライン濃度計による自動補正と循環運転で品質を均一化します。スラリー搬送では砥粒を壊さない低せん断ポンプが要求されます。

目次8項目
  1. 定義・解説
  2. 図解
  3. よくある質問
  4. 設備の製造メーカー
  5. 関連する製品
  6. 関連用語
  7. 比較・違いを学ぶ
  8. 出典・参考資料

定義・解説

薬液供給システム(CDS:Chemical Delivery System)は、洗浄・エッチング・CMP・現像で使う薬液を、貯蔵タンクから各装置の使用点まで、濃度・温度・清浄度を保ったまま安定供給するファブインフラ設備です。ドラム缶からの手動供給を排し、集中管理された配管網で送ることで、作業者の薬液曝露リスクを下げつつ、供給品質を均一化します。

取り扱う薬液は、硫酸(H₂SO₄)・過酸化水素水(H₂O₂)・フッ酸(HF)・アンモニア水(NH₄OH)・塩酸(HCl)・IPA・現像液(TMAH)・CMPスラリーなど多岐にわたります。それぞれ材質適合性が異なるため、配管はPFA・PTFEなどのフッ素樹脂が基本で、金属汚染を避けるために金属配管は極力使いません。

システムはバルクタンク、ブレンドユニット(混合・希釈)、循環ポンプ、フィルタ、供給バルブ(VMB)で構成されます。混酸のように現場で調合する薬液は、比重計や超音波濃度計でオンライン濃度管理を行い、目標濃度からのずれを自動補正します。薬液は循環ラインで常時流し続けることで、滞留による温度ムラとパーティクル沈降を防ぎます。

スラリー供給はCDSの中でも特に難易度が高い領域です。CMPスラリーは砥粒の凝集を起こしやすく、凝集粒子はウェハにスクラッチ(傷)を生じさせます。低せん断ポンプ(ダイヤフラム/ベローズポンプ)とポイントオブユースフィルタを組み合わせ、砥粒を壊さずに搬送する設計が求められます。

供給側は、栗田工業・オルガノなどの水処理・薬液系エンジニアリング企業や、装置メーカー系のインフラ部門が担います。廃液の回収・再生・処理設備とセットで設計され、ファブの環境負荷とランニングコストの両方に直結する領域です。

図解

薬液供給システム(CDS)の流れ(貯蔵・調合・濃度補正・ろ過循環・供給)
硫酸・過酸化水素水・フッ酸・現像液・CMPスラリーなどを集中供給する。

関連するデータ・ツール

計算・換算ツールMFCガス換算係数(GCF)計算ツール計算・換算ツール洗浄薬液の調合・濃度 計算ツール

この用語を扱う職種

ファブ運営・インフラ環境安全(EHS)エンジニア装置・材料メーカー特殊ガス・高純度薬液エンジニア

よくある質問(FAQ)

薬液供給システム(CDS)は何をするものですか?
洗浄・エッチング・CMP・現像で使う薬液を、貯蔵タンクから各装置の使用点まで、濃度・温度・清浄度を保ったまま集中供給する設備です。ドラム缶からの手動供給を排することで、作業者の薬液曝露リスクを下げつつ供給品質を均一化します。
CMPスラリーの供給が特に難しいのはなぜですか?
スラリーに含まれる砥粒が凝集しやすく、凝集粒子はウェハ表面にスクラッチ(傷)を生じさせるからです。低せん断のダイヤフラム/ベローズポンプで砥粒を壊さずに搬送し、使用点直前のフィルタで凝集粒子を除去する設計が求められます。

設備の製造メーカー

この用語に関連する製品

型番は各社の公式製品ページで確認したものです。出典のリンクは各製品ページに載せています。

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比較・違いを学ぶ

出典・参考資料

  1. Entegris「FluoroPure® 容器/Sentry® クイックコネクト 製品ページ」(2026/10/07 確認)