最終更新 2026-10-07

マスフローコントローラとは(MFC)

Mass Flow Controller (MFC)

マスフローコントローラ(MFC)とは、プロセスガスの質量流量を測定しながら設定値どおりに自動制御する機器です。レシピの「sccm」という数値を実際のガス流量に変換する、プロセス制御の最前線に立つ部品です。熱式が主流ですが、ALDのような高速パルス供給には応答の速い圧力式が使われ、経時ドリフトと詰まりの管理が精度を左右します。

目次8項目
  1. 定義・解説
  2. 図解
  3. よくある質問
  4. 設備の製造メーカー
  5. 関連する製品
  6. 関連用語
  7. 比較・違いを学ぶ
  8. 出典・参考資料

定義・解説

マスフローコントローラ(MFC)は、プロセスガスの質量流量を測定しながら、設定値どおりに自動制御する流量制御機器です。エッチング・CVD・ALD・拡散・イオン注入など、ガスを使うすべての工程で使われ、レシピに書かれた「sccm」という数値を物理現象に変換する、プロセス制御の最前線に立つ部品です。

内部は、流量センサ・制御バルブ・制御回路の3要素で構成されます。センサ方式で主流なのは熱式(サーマルマスフロー)で、細管の一部を加熱して上下流の温度差から質量流量を求めます。気体の比熱に依存するため、実ガスごとの変換係数(CF)を用いた校正が必要です。より高速・高精度が求められる用途では、差圧式や圧力式(圧力変動の影響を受けにくいプレッシャーインセンシティブ型)が使われます。

ALDのように短時間で正確なガス量を投入するプロセスでは、応答速度が品質を決めます。バルブが目標流量に整定するまでの時間(セトリングタイム)が長いと、パルス幅の短いステップで狙った量を供給できません。近年は圧力式MFCによる高速応答や、実流量をリアルタイムで検証する自己診断機能(流量の経時ドリフト検知)が採用されています。

運用上の課題は、経時ドリフトと詰まりです。腐食性ガスによるセンサ管の変質や、パーティクル・析出物による流路の閉塞は、流量誤差として現れプロセスばらつきの原因になります。オンサイトで流量を検証できるツールや、MFC内部で自己校正する機能によって、定期校正のための取り外し(装置停止)を減らす方向に進化しています。

主要メーカーはHORIBA STEC・MKS Instruments・Brooks Instrument・フジキン・CKDなど。MFC単体ではなく、バルブ・レギュレータ・フィルタとともにガスボックス(ガスパネル)としてユニット供給されることが多く、装置メーカーのガス供給系設計と一体で最適化されます。

図解

熱式マスフローコントローラと圧力式MFCの比較
プロセスの条件を実際のガスの流れにする、制御の最前線の部品。

関連するデータ・ツール

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この用語を扱う職種

装置・材料メーカー装置制御ソフトウェアエンジニア装置・材料メーカー装置の電気・制御設計エンジニア装置・材料メーカー装置のテクニカルサポートエンジニア

よくある質問(FAQ)

マスフローコントローラ(MFC)とは何ですか?
プロセスガスの質量流量を測定しながら、設定値どおりに自動で制御する機器です。センサ・制御バルブ・制御回路が一体になっており、レシピに書かれたsccm単位の指示値を実際のガス流量に変換します。エッチング・CVD・ALDなどガスを使う全工程で使われます。
熱式MFCと圧力式MFCの違いは何ですか?
熱式は細管を加熱して上下流の温度差から質量流量を求める方式で、汎用性が高い反面、気体ごとの変換係数が必要で応答がやや遅くなります。圧力式はオリフィス上流の圧力から流量を求める方式で、応答が速くALDの短いパルス供給に適します。
MFCの流量がずれるとどうなりますか?
ガスの混合比が設計値からずれ、エッチングの選択比や成膜の膜質・膜厚が変わります。原因は腐食性ガスによるセンサ管の変質や、パーティクル・析出物による流路の閉塞です。定期校正に加え、装置を止めずに流量を検証できる自己診断機能の採用が進んでいます。

設備の製造メーカー

この用語に関連する製品

型番は各社の公式製品ページで確認したものです。出典のリンクは各製品ページに載せています。

CRITERION D500堀場製作所・マスフローコントローラ(MFC)

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出典・参考資料

  1. 堀場製作所「CRITERION D500 製品ページ」(2026/10/07 確認)