共晶接合(Eutectic Bonding)は、2種類の金属を特定の組成比で組み合わせることで、それぞれの金属の融点よりも低い温度(共晶点)で液相化する現象を利用し、ダイと基板・ウェハ同士を金属接合する技術である。代表的な組み合わせに金-シリコン(AuSi、共晶点約363℃)・金-スズ(AuSn、共晶点約280℃)がある。
樹脂系のダイアタッチ材と比べて熱伝導性・電気伝導性に優れ、気密性の高い接合が得られることから、高い放熱性や信頼性が求められるパワーデバイス・RFデバイス・MEMS・光デバイス(レーザーダイオード等)のダイボンディングに用いられる。特に気密封止(ハーメチックシール)が必要なセンサー・光デバイスパッケージでは共晶接合が標準的な手法である。
接合には均一な加熱・加圧制御と、金属表面の酸化防止(不活性雰囲気での処理)が求められ、ダイボンダーに専用の共晶接合ステージや超音波振動アシスト機構を組み込んで接合品質を高める場合もある。樹脂系接合材と比べてコストが高く量産性ではやや劣るため、高信頼性・高放熱性が優先される用途に選択的に使われる。