QFN(Quad Flat No-lead:クワッドフラットノーリード)は、パッケージ側面から外部にリードを突き出さず、底面の周辺部に露出させた電極パッドで基板と接続するリードフレーム系パッケージです。リードが無いぶん外形を小さく薄くでき、寄生インダクタンスも低減できるため、電源IC・RFデバイス・マイコン・センサーなど小型・高周波用途で広く使われています。
QFNの大きな特徴は、底面中央に設けられた露出ダイパッド(サーマルパッド)です。これをPCBのグランド面に直接はんだ付けすることで、チップで発生した熱を効率よく基板へ逃がせます。この優れた放熱性と低背・小型のバランスから、車載・産業機器など信頼性が求められる分野でも採用が拡大しています。派生形として、デュアル配列のDFNや、ウェッタブルフランク対応品もあります。
製造はリードフレーム上に複数チップを搭載し、ワイヤボンディングまたはフリップチップで接続した後、エポキシモールド樹脂で一括封止し、ダイシングで個片化するMAP(Molded Array Package)方式が主流です。これにより1枚のリードフレームから多数のパッケージを低コストで量産できます。露出端子のはんだ濡れ性や接合部の信頼性確保が品質上の要点です。
QFNは汎用パッケージの代表格として、OSAT各社(ASE・Amkor・Carsem・UTACなど)が大量生産しています。コスト競争力と小型化の両立を背景に、IoT・ウェアラブル・自動車エレクトロニクスの普及とともに需要が伸び続けており、車載グレード(AEC-Q100)対応品の供給が各社の差別化要素となっています。