最終更新 2026-10-07

ストッカーとは(ウェハ自動保管装置)

Stocker / Automated Storage

ストッカーとは、FOUPに収めた仕掛品ウェハを自動保管する装置です。1,000工程・2〜3か月におよぶ前工程では常に大量のWIPが工程間で待機するため、ボトルネック装置の前後でバッファとして機能します。待機中の分子状汚染(AMC)を防ぐN₂パージ棚と、工程間の待機時間上限を守るキュータイム管理が品質の鍵です。

目次8項目
  1. 定義・解説
  2. 図解
  3. よくある質問
  4. 設備の製造メーカー
  5. 関連する製品
  6. 関連用語
  7. 比較・違いを学ぶ
  8. 出典・参考資料

定義・解説

ストッカーは、FOUPに収められた仕掛品ウェハを一時的に自動保管する装置です。半導体の前工程は1,000工程を超え、着工から完成まで2〜3か月かかるため、工程間で待機する仕掛品(WIP)が常に大量に存在します。ストッカーはこのWIPを清浄な環境で保管し、必要なときにOHTへ払い出すバッファとして機能します。

構造は、多段の棚とスタッカークレーン(昇降・走行する搬送機構)から成り、数百〜数千個のFOUPを収納します。入出庫はAMHS制御システムが管理し、どのFOUPがどの棚にあるかをMESと同期します。ボトルネック装置の前後や工程エリアの境界に配置され、装置の稼働率を落とさないための「緩衝材」の役割を果たします。

保管中の品質管理も重要な機能です。ウェハは工程間で待機している間にも、大気中の水分・有機物・アンモニアなどの分子状汚染(AMC)にさらされます。これを防ぐため、保管棚ごとにN₂パージを行うパージストッカーが普及しており、露光後のレジストやCu配線ウェハなど、待機時間に敏感な工程で必須の設備になっています。

運用面では、保管時間の管理(キュータイム制御)が品質を左右します。工程間の待機時間に上限が設定されている工程(洗浄後の成膜まで、露光後の現像までなど)では、時間超過したウェハは再洗浄や廃棄になるため、ストッカー内の滞留時間をMESが監視し、期限が近いロットを優先的に払い出します。

主要メーカーはダイフク・村田機械で、OHTと一体のAMHSソリューションとして供給されます。ファブの生産計画とWIP管理の思想がそのまま設備仕様に反映される領域です。

図解

ストッカー(ウェハ自動保管装置)の役割(バッファ・N₂パージ・Q-Time管理)
AMHSの一部として、OHTとつながって動く。

この用語を扱う職種

ファブ運営・インフラ生産管理(半導体工場)ファブ運営・インフラAMHS(自動搬送システム)エンジニア

よくある質問(FAQ)

ストッカーは何のために必要なのですか?
前工程は1,000工程を超え完成まで2〜3か月かかるため、工程間で待機する仕掛品(WIP)が常に大量に存在します。ストッカーはこれを清浄な環境で自動保管し、必要なときにOHTへ払い出すバッファとして装置の稼働率低下を防ぎます。
パージストッカーとは何ですか?
保管棚ごとにN₂パージを行い、待機中のウェハを分子状汚染(AMC)や水分から守るストッカーです。露光後のレジストやCu配線ウェハなど、待機時間に敏感な工程で必須の設備になっています。キュータイム管理と組み合わせて品質を担保します。

設備の製造メーカー

この用語に関連する製品

型番は各社の公式製品ページで確認したものです。出典のリンクは各製品ページに載せています。

Clean Stocker CLS-50ダイフク・ストッカー
クリーンストッカ CDS350-M3村田機械(Muratec)・ストッカー

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比較・違いを学ぶ

出典・参考資料

  1. ダイフク「Clean Stocker CLS-50 製品ページ」(2026/10/07 確認)
  2. 村田機械(Muratec)「クリーンストッカ CDS350-M3 製品ページ」(2026/10/07 確認)