ミラー指数・面間隔・面角度 計算ツール
要点
立方晶の面間隔は d = a/√(h²+k²+l²) で、シリコン(a = 5.431Å)の (111) 面は3.136Å、Cu Kα 線での回折角は 2θ = 28.44° です。(100) 面と (111) 面のなす角は54.74°で、KOH 異方性エッチングで (100) ウェハに開けた窓がこの角度の斜面になります。
面間隔・回折角・面どうしの角度
(111) の面間隔 d3.1356Å
ブラッグ回折角 2θ28.442°
消滅則許容
(111) と (100) のなす角54.74°
負の指数はマイナスを付けて入力してください(例:(1 1 −1))。回折角の既定値は Cu Kα1 線(1.5406 Å)です。
シリコン(Si) の主な回折面
| 面 | 面間隔 | 2θ | 消滅則 |
|---|---|---|---|
| (111) | 3.1356 Å | 28.44° | 許容 |
| (220) | 1.9201 Å | 47.30° | 許容 |
| (311) | 1.6375 Å | 56.12° | 許容 |
| (400) | 1.3578 Å | 69.13° | 許容 |
| (331) | 1.2460 Å | 76.38° | 許容 |
| (422) | 1.1086 Å | 88.03° | 許容 |
| (511) | 1.0452 Å | 94.95° | 許容 |
| (440) | 0.9601 Å | 106.71° | 許容 |
| (200) | 2.7155 Å | 32.96° | 禁制(すべて偶数で h+k+l=4n+2) |
| (222) | 1.5678 Å | 58.86° | 禁制(すべて偶数で h+k+l=4n+2) |
シリコンでよく使う面の角度
| 組み合わせ | 角度 | 使われる場面 |
|---|---|---|
| (100) と (111) | 54.74° | KOH 異方性エッチングの側壁角 |
| (100) と (110) | 45.00° | (100) ウェハのノッチ方向 <110> との関係 |
| (110) と (111) | 35.26° | (110) ウェハの垂直溝エッチング |
| (111) と (11-1) | 70.53° | {111} 面どうし(へき開面) |
ミラー指数と半導体プロセス
ミラー指数は結晶面の向きを表す記号で、立方晶では (hkl) 面の法線ベクトルが [hkl] 方向になります。CMOS のロジックやメモリは、界面準位が少なく電子移動度が高い (100) 面のウェハで作られ、ノッチ(またはオリフラ)は <110> 方向を示しています。トランジスタのチャネルもこの <110> 方向に沿って配置されるのが標準です。
面の向きはウェットエッチングやへき開の性質も決めます。KOH や TMAH のアルカリ液は (111) 面をほとんどエッチングしないため、(100) ウェハに開けた窓は (111) 面で囲まれた54.74°の斜面を持つ V 溝やピラミッド形の穴になり、MEMS のダイアフラム加工に使われます。シリコンは {111} 面でへき開しやすく、ダイシングやウェハの割れ方にも結晶方位が現れます。