現状渡しとは、中古の装置などを、整備や修理をせず、引き渡す時点の状態のまま売買することです。英語では As-Is と呼ばれます。中古半導体製造装置では、工場から撤去した装置をそのまま販売する場合や、入札・オークションで売却される余剰装置に多く見られ、価格が安い代わりに、整備・部品交換・立ち上げの費用と手間は買い手が負担します。
現状渡しの売買では、引き渡し後に見つかった不具合について売主が責任を負わない旨の特約を付けるのが一般的です。民法では、売主が担保の責任を負わない旨の特約をしても、知りながら告げなかった事実については責任を免れることができないとされています(第572条)。また、会社どうしの売買では、買主は受け取った物を遅滞なく検査し、不適合を見つけたら直ちに売主へ通知しなければならないと商法に定められています(第526条)。
現状渡しの装置を買うときは、動作確認がどこまでできるか、欠品している部品、ソフトウェアのライセンスを移転できるかを事前に確認し、整備と立ち上げの費用を含めた総額で、整備済みの再生品やメーカー認定中古装置と比べることが大切です。