熱圧着接合(TCB:Thermo-Compression Bonding)は、熱と圧力を同時に加えることで、ダイの電極(バンプ)と基板・下地ダイの電極を金属間接合させる先端パッケージング向けの実装技術である。従来のリフロー(一括加熱溶融)方式とは異なり、1個または少数のダイを高精度に位置合わせしながら順次接合していく点が特徴である。
微細な銅ピラーバンプ・マイクロバンプ(ピッチ10〜40μm)の接合に適しており、HBM(高帯域幅メモリ)の多段ダイ積層、チップレット実装、2.5D/3Dパッケージングにおける高精度・高密度接続で採用が拡大している。接合精度は位置ずれ量で1μm前後が要求される場合もあり、リフロー方式より高い実装精度を実現できる。
装置面では、ダイを一括で全面加熱するギャングボンディング方式と、レーザーやパルスヒートで局所的に短時間加熱する方式があり、後者は熱による下地への影響(ウォーページ・反り)を抑えられるため、薄型化した積層ダイの接合に向いている。
主要装置メーカーはASMパシフィックテクノロジー(ASMPT)・Besiで、HBM4以降の高段積層メモリや先端ロジックのチップレット実装の普及とともに、TCB装置の高速化・高精度化に対する需要が拡大している。