ToFセンサーとは、光を出してから物体で反射して戻るまでの時間を測り、距離を求めるセンサーです。光の速さは秒速約30万キロメートルなので、1メートル先の物体からの往復はおよそ6.7ナノ秒になります。この極めて短い時間を画素ごとに測ることで、カメラのように距離の分布を画像として得られます。
方式は大きく2つあります。光のパルスを出して到達時間を直接測る直接方式と、強度を変調した光を当てて位相のずれから距離を求める間接方式です。直接方式は遠くまで測れるため車載のLiDARに向き、間接方式は近距離の解像度を得やすいため屋内の機器や顔認証に使われます。
半導体としての要点は、受光素子と高速の回路を同じチップに作り込むことです。微弱な反射光を1光子単位で捉えるSPADや、画素ごとに時間を測る回路が使われ、裏面照射やチップの積層といったイメージセンサーの技術がそのまま効いてきます。日中の屋外では太陽光が雑音になるため、変調と信号処理で分離する工夫も必要です。