経営企画・事業開発(半導体)
半導体の経営企画・事業開発は、どの事業にいくら投資し、どこから撤退するかを決めるための材料を作り、意思決定を進める職種です。半導体は工場1棟に数千億円から1兆円規模の投資が必要で、投資の判断から量産開始まで2〜3年かかります。需要が数年周期で大きく振れるシリコンサイクルの中で、谷のときに投資を決められるかどうかが会社の10年を左右する業界です。
仕事内容
設備投資の判断材料づくり
需要予測、装置の価格と納期、補助金、為替を積み上げて投資の採算を見積もります。装置の納期が1年を超えることもあるため、発注のタイミングそのものが論点になります。キャパシティ計画の担当と組んで数字を作ります。
製品ポートフォリオの取捨
どの製品群を伸ばし、どれを終息(EOL)させるかを判断します。半導体は少量でも長く供給を求められる製品があり、売上が小さいから切る、という単純な判断ができません。顧客との関係と供給責任を含めて評価します。
提携・買収・合弁の検討
自社に無い技術や生産能力を、提携や買収で補えるかを検討します。半導体では各国の競争法・外資規制・輸出管理の審査が通るかが成否を分けるため、法務や輸出管理の担当と早い段階から詰めます。
市況と競合の継続的な把握
WSTSなどの市場統計、競合の設備投資発表、各国の補助金政策を追い、前提が変わったら計画を組み直します。市場アナリストが出す分析を、自社の投資判断に翻訳するのがこの職種の役割です。
担当する工程・装置
必要になる知識・用語
主な企業
関連する技術比較
よくある質問
市場アナリストとの違いは何ですか?
市場アナリストは市場がどうなっているかを分析して示す立場で、経営企画は分析をもとに自社が何をするかを決める立場です。同じ統計を見ても、前者は見通しを、後者は投資や撤退の案を成果物にします。
文系出身でも就けますか?
就けます。財務・経営の素養で入る人も多い職種です。ただし、装置の納期やノードの世代交代が投資判断を直接左右するため、技術の動きを自分で読めることが強みになります。技術部門からの異動も一般的です。
シリコンサイクルとどう向き合うのですか?
需要が落ちた時期に投資を決め、立ち上がった時期に量産が間に合うように動くのが理想ですが、業績が悪い時期に大型投資を通すのは社内の合意が最も難しい場面です。この判断を支える材料をどう作るかが仕事の核心になります。