めっき膜厚・時間 計算ツール(ファラデーの法則)
要点
電気めっきの膜厚は、流した電荷量に比例します(ファラデーの法則)。硫酸銅浴の銅めっきなら、電流効率100%で 1 ASD(10 mA/cm²)あたり約0.22 µm/min で成長します。膜厚は電流密度×時間で決まるため、条件を変えるときはこの積をそろえると考えやすくなります。
入力
めっき膜厚4.322µm
析出速度0.4322µm/min
目標 5 µm までの時間11.57 分
電流密度(ASD換算)2.00A/dm²
めっき面積212.1cm²
必要な電流4.241A
通電量0.7069Ah
析出する金属の質量821.22mg
ウェハ全面での平均値です。実際の膜厚は電流分布(ウェハ外周が厚くなるターミナル効果、パターン密度による局所差)で面内にばらつきます。開口率はレジストパターンで露出したシード層の面積比です。
金属別の析出速度(10 mA/cm²・電流効率 入力値)
| 金属 | 析出速度 | 1時間あたり |
|---|---|---|
| 銅(Cu²⁺、硫酸銅浴) | 0.216 µm/min | 13.0 µm/h |
| ニッケル(Ni²⁺) | 0.201 µm/min | 12.0 µm/h |
| 金(Au⁺、シアン系・亜硫酸系) | 0.622 µm/min | 37.3 µm/h |
| 銀(Ag⁺) | 0.627 µm/min | 37.6 µm/h |
| スズ(Sn²⁺、はんだバンプ) | 0.496 µm/min | 29.8 µm/h |
| コバルト(Co²⁺) | 0.202 µm/min | 12.1 µm/h |
| パラジウム(Pd²⁺) | 0.270 µm/min | 16.2 µm/h |
半導体での電気めっき
電気めっきでは、流した電荷量に比例した量の金属が析出します(ファラデーの法則)。銅は2価のイオンなので、1モル(63.5g)を析出させるのに2ファラデー(約19.3万クーロン)が必要です。膜厚は電流密度と時間の積に比例するため、同じ装置で条件を変えるときは電流密度×時間をそろえると考えやすくなります。
半導体では、銅配線のデュアルダマシン埋め込み、TSVの充填、Cuピラーやはんだバンプの形成、再配線層(RDL)などに電気めっきが使われます。微細な溝を下から埋めるボトムアップ充填は、促進剤・抑制剤・レベラーという添加剤の働きによるもので、電流密度を段階的に変えるレシピが一般的です。