洗浄薬液の調合・濃度 計算ツール
要点
SC1(NH₄OH : H₂O₂ : H₂O = 1:1:5)はアンモニア約3.7wt%・過酸化水素約4.8wt%の液で、パーティクルと有機物の除去に使います。濃度は原液の濃度と密度から、有効成分の質量を全質量で割って求めます。最近は薬液使用量と表面荒れを減らすため、1:2:50 のような希釈 SC1 が主流です。
入力(体積比)
NH₃ の濃度3.72 wt%(2.189 mol/L)
H₂O₂ の濃度4.75 wt%(1.399 mol/L)
アンモニア水 29% の量1.429L
過酸化水素水 30% の量1.429L
純水(UPW) の量7.143L
混合液の密度(体積加算の近似)1.001g/mL
体積は単純に足し合わせると近似しています。硫酸と過酸化水素(SPM)は混合で大きく発熱して100℃を超えることがあり、必ず過酸化水素に硫酸を少しずつ加える順序を守ってください。原液濃度は一般的な電子工業用グレードの値です。
代表的な洗浄・エッチング液
| 薬液 | 組成(体積比) | 温度の目安 | 主な目的 |
|---|---|---|---|
| SC1(APM) | NH₄OH : H₂O₂ : H₂O = 1:1:5 〜 1:2:50 | 25〜80℃ | パーティクル・有機物の除去 |
| SC2(HPM) | HCl : H₂O₂ : H₂O = 1:1:6 | 25〜80℃ | 金属汚染の除去 |
| SPM | H₂SO₄ : H₂O₂ = 4:1 | 120〜150℃ | レジスト・有機物の除去 |
| DHF | HF : H₂O = 1:50 〜 1:1000 | 室温 | 自然酸化膜の除去 |
| BHF(BOE) | HF : NH₄F = 1:6 〜 1:10 | 室温 | 酸化膜のエッチング(速度を安定化) |
RCA 洗浄の組み立て
RCA 洗浄は1970年に RCA 社が発表したウェハ洗浄の手順で、半世紀たった今も基本形として使われています。SC1 はアンモニアのアルカリ性でシリコン表面をわずかにエッチングしながら過酸化水素で酸化し、パーティクルを表面ごと浮かせて除去します。SC2 は塩酸の酸性で金属イオンを溶かし出します。両者のあいだに DHF を入れて自然酸化膜を除去するのが典型的な流れです。
最近は薬液の使用量と表面荒れを減らすため、SC1 を1:2:50 のように大きく希釈したり、低温化したりするのが主流です。オゾン水や機能水、枚葉式のスピン洗浄と組み合わせ、工程ごとに最適な薬液と濃度が選ばれています。