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MOSFETしきい値電圧(Vth)計算ツール

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要点

長チャネル MOSFET のしきい値電圧は Vth = VFB + 2φF + Qdep/Cox で、ゲートと基板の仕事関数差、強反転に必要な表面電位 2φF、空乏層電荷の3つで決まります。基板濃度を上げるほど、酸化膜を厚くするほど Vth は上がります。HKMG 以降は仕事関数の異なる金属を使い分けて多Vthを作っています。

入力

しきい値電圧 Vth0.236V
フラットバンド電圧 VFB-1.020V
仕事関数差 φms-1.018V
2φF(強反転の表面電位)0.917V
空乏層電荷 Qdep/Cox0.339V
ゲート容量 Cox1.1510µF/cm²
基板効果係数 γ0.354V^½
最大空乏層幅 Wdmax48.7nm

シリコン・300K・長チャネルの古典式です。短チャネル効果によるVthロールオフ、DIBL、量子閉じ込め、ポリゲートの空乏化は含みません。FinFET や GAA ではチャネルが完全空乏化するため、Vthはほぼゲートの仕事関数だけで決まり、基板濃度依存は小さくなります。

基板濃度としきい値電圧

00.511.51516171819基板濃度 log₁₀(N / cm⁻³)しきい値電圧 [V]

酸化膜厚としきい値電圧

基板濃度 5.00×10¹⁷ cm⁻³・現在のゲート電極での計算値
EOTCoxVthγ
1.2 nm2.878 µF/cm²0.033 V0.142
2 nm1.727 µF/cm²0.123 V0.236
3 nm1.151 µF/cm²0.236 V0.354
5 nm0.691 µF/cm²0.461 V0.590
10 nm0.345 µF/cm²1.023 V1.180
20 nm0.173 µF/cm²2.148 V2.360

しきい値電圧を決める4つの項

しきい値電圧は、ゲート電極と基板の仕事関数差(φms)、絶縁膜中の固定電荷、表面を強反転させるのに必要な表面電位(2φF)、そして反転までに作られる空乏層の電荷(Qdep/Cox)の和で決まります。基板濃度を上げるとφFとQdepの両方が増えてVthは上がり、絶縁膜を薄くするとCoxが増えてQdep/Coxの項が小さくなります。

ポリシリコンゲートの時代は、ゲートの導電型とチャネル注入(Vth調整注入)でしきい値を合わせていました。High-k/メタルゲート(HKMG)以降は、nMOS用とpMOS用に仕事関数の異なる金属(仕事関数金属)を使い分け、その組成と膜厚で複数のVth(多Vth)を作り分けています。

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