配位数とは、結晶の中で1つの原子(またはイオン)のすぐ隣、つまり最も近い距離にある原子の数のことです。原子がどれだけ密に詰まっているか、どのような結合をしているかを表す目安になります。たとえば単純立方格子では6、体心立方格子では8、面心立方格子と六方最密構造では12で、12が同じ大きさの球を詰めたときの最大値です。
半導体のシリコンやダイヤモンド、GaAsなどのダイヤモンド構造・閃亜鉛鉱構造では、配位数は4です。これは、原子が隣の原子4個と、正四面体の方向に共有結合を作っているためです(sp3混成軌道)。配位数が4の構造は充填率が約34%と、すき間の多い構造になっています。このすき間には、ドーパントや不純物の原子が入り込むこともあります。
イオンの結晶では、陽イオンと陰イオンの大きさの比で配位数が決まり、塩化ナトリウム型では6、塩化セシウム型では8になります。アモルファス(非晶質)の材料では、原子の並びに長い距離の規則性はありませんが、すぐ隣の原子の数(配位数)は結晶とほぼ同じに保たれていることが多く、アモルファスシリコンでも配位数はおおむね4です。