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最終更新 2026-10-28

六方最密構造とは(HCP)

Hexagonal Close-Packed (HCP)

六方最密構造(HCP)とは、最も密に並べた原子の層をABABの2層周期で積み重ねた結晶構造で、配位数12・充填率約74%です。面心立方格子とは層の重ね方だけが違います。チタン、ルテニウム、ハフニウムなどがこの構造で、GaNのウルツ鉱構造も同じ層の重ね方を持っています。

目次6項目
  1. 定義・解説
  2. 図解
  3. よくある質問
  4. 関連用語
  5. 比較・違いを学ぶ
  6. 出典・参考資料

定義・解説

六方最密構造(HCP:Hexagonal Close-Packed)とは、球を平らな面に最も密に並べた層を、ABABと2層の周期で積み重ねた結晶の構造です。配位数は12、充填率は約74%で、面心立方格子と同じく、同じ大きさの球を最も密に詰めた構造の1つです。六角柱の単位で考えると、含まれる原子の数は6個です(最小の単位格子では2個)。

六方最密構造をとる金属には、チタン、マグネシウム、亜鉛、コバルト(室温)、ルテニウム、ジルコニウム、ハフニウムなどがあります。面心立方格子と違い、すべりやすい面の向きが限られるため、変形しにくく加工が難しい金属が多いのが特徴です。半導体では、次世代の配線材料のルテニウムや、ゲート絶縁膜の材料のハフニウム、バリアメタルのチタンなどがこの構造です。

面心立方格子と六方最密構造は、同じ最密の層の重ね方の違い(ABCABCか、ABABか)だけで区別されます。半導体の結晶でも、同じ組み合わせの原子が、層の重ね方の違いで立方晶の閃亜鉛鉱構造と、六方晶のウルツ鉱構造に分かれます。GaNやSiCの結晶の種類(ポリタイプ)も、この層の重ね方の違いで生まれます。

図解

六方最密構造と面心立方格子を、層の重ね方・配位数と充填率・変形のしやすさ・代表的な物質で比較した表

図をタップで2倍に拡大

半導体では閃亜鉛鉱構造とウルツ鉱構造の違いに対応する。

よくある質問(FAQ)

六方最密構造の原子数はいくつですか?
六角柱の単位で考えると、上下の面の角12個(各1/6)で2個、上下の面の中心2個(各1/2)で1個、内部の3個で、合計6個です。最小の単位格子(平行六面体)で考えると2個になります。どちらの単位で数えているかに注意が必要です。
面心立方格子と六方最密構造の違いは何ですか?
どちらも同じ最密の層を積み重ねた構造で、配位数と充填率も同じです。違いは積み重ね方で、面心立方格子は3つの位置を順番に使うABCABC…、六方最密構造は2つの位置を交互に使うABAB…です。この違いで、すべりやすい面の数などの性質が変わります。

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比較・違いを学ぶ

出典・参考資料

  1. 室蘭工業大学 亀川厚則「セラミックス材料学2019(3回目) 配位数と結晶構造」(2026/10/28 確認)