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最終更新 2026-10-28

充填率とは(原子充填率)

Atomic Packing Fraction

充填率とは、結晶の単位格子の体積のうち、球とみなした原子が占める体積の割合です。単純立方格子は約52%、体心立方格子は約68%、面心立方格子と六方最密構造は最大の約74%です。シリコンのダイヤモンド構造は共有結合の手が4本しかないため約34%と低く、すき間が多い構造です。

目次6項目
  1. 定義・解説
  2. 図解
  3. よくある質問
  4. 関連用語
  5. 比較・違いを学ぶ
  6. 出典・参考資料

定義・解説

充填率(原子充填率)とは、結晶の単位格子の体積のうち、原子(球とみなしたもの)が占めている体積の割合です。単位格子の中の原子の数×1個の球の体積÷単位格子の体積で求めます。原子がどれだけぎっしり詰まっているかを表す値で、同じ大きさの球を詰めたときの最大値は約74%(π/3√2)です。

計算の鍵は、原子どうしがどの方向で接しているかを見つけることです。単純立方格子では辺の方向で接し、充填率は約52%。体心立方格子では立方体の対角線の方向で接し、約68%。面心立方格子では面の対角線の方向で接し、約74%になります。六方最密構造も面心立方格子と同じ約74%です。

シリコンのダイヤモンド構造の充填率は約34%と、金属の結晶に比べて非常に低い値です。原子が共有結合で正四面体の方向に4本の手しか出さないため、すき間が多くなるからです。このすき間のおかげで、結晶の中を不純物の原子が移動(拡散)したり、格子の間に入り込んだり(格子間原子)しやすくなります。

図解

ダイヤモンド構造、単純立方格子、体心立方格子、面心立方格子と六方最密構造の充填率とその求め方

図をタップで2倍に拡大

原子を同じ大きさの剛体の球とみなした値。

よくある質問(FAQ)

面心立方格子の充填率はどう求めますか?
面心立方格子では面の対角線の方向で原子が接するので、原子の半径をrとすると面の対角線は4r、一辺は2√2rです。単位格子の原子は4個なので、充填率は4×(4/3)πr³÷(2√2r)³=π/(3√2)≒0.74、約74%になります。
シリコンの充填率が低いのはなぜですか?
シリコンの原子は隣の4個の原子とだけ共有結合を作り、正四面体の方向にしか手を出さないためです。金属のように周りをぎっしり囲まず、すき間が多い構造になります。充填率は約34%で、面心立方格子の半分以下です。

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出典・参考資料

  1. 室蘭工業大学 亀川厚則「セラミックス材料学2019(3回目) 配位数と結晶構造」(2026/10/28 確認)