面間隔(格子面間隔)とは、結晶の中で同じ向きに平行に並んだ原子の面(格子面)どうしの距離のことで、記号dで表します。結晶の面の向きはミラー指数(hkl)で表され、面間隔はミラー指数と格子定数で決まります。X線回折では、この面間隔がブラッグの式を通じて回折の角度を決めるため、結晶を調べるときの最も基本的な量になります。
立方晶の結晶では、格子定数をaとすると、面間隔はd=a/√(h²+k²+l²)という簡単な式で求められます。たとえばシリコン(a≒0.5431nm)の(111)面の面間隔は、0.5431/√3≒0.3136nmです。ミラー指数の数字が大きい面ほど面間隔は狭くなります。六方晶などほかの結晶系では、格子定数aとcを含む別の式を使います。
面間隔は、結晶のひずみや組成の評価に使われます。結晶がひずむと面間隔がわずかに変わり、X線回折のピークの位置がずれます。シリコンの上に成長させたSiGeの膜では、面間隔を精密に測ることで、ゲルマニウムの割合やひずみの大きさを求めます。透過型電子顕微鏡で見える原子の列の縞の間隔も、面間隔に対応しています。