ダイオード方程式(ショックレーの式)とは、pn接合ダイオードに流れる電流Iと、かけた電圧Vの関係を表す式で、I=Is{exp(qV/nkT)−1}と書きます。Isは飽和電流、nは理想係数、kT/qは熱電圧(室温で約26mV)です。1949年にトランジスタの発明者の1人であるウィリアム・ショックレーが導きました。
順方向に電圧をかけると、電流は電圧に対して指数関数的に増えます。理想的なダイオード(n=1)では、室温で電圧を約60mV上げるごとに電流が10倍になります。シリコンのダイオードでは、0.6〜0.7V程度で実用的な電流が流れ始めるように見えます。逆方向に電圧をかけると、指数の項はすぐ0に近づき、電流は飽和電流−Isというごく小さな値になります。
飽和電流Isは、少数キャリアの拡散で決まり、真性キャリア密度の2乗に比例するため、温度が上がると急激に増えます。実際のダイオードでは、空乏層の中での再結合、直列の抵抗、高電流でのキャリアの注入の増加などのため、式からずれます。そのずれを表すのが理想係数nで、測った特性から求めて、ダイオードの品質の評価に使われます。