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最終更新 2026-10-28

ダイオード方程式とは(ショックレーの式)

Diode Equation (Shockley Equation)

ダイオード方程式(ショックレーの式)とは、pn接合ダイオードの電流と電圧の関係を表す式で、I=Is{exp(qV/nkT)−1}と書きます。順方向では電圧を約60mV上げるごとに電流が10倍になり、逆方向ではごく小さな飽和電流しか流れません。実際との差は理想係数nで表します。

目次5項目
  1. 定義・解説
  2. 図解
  3. よくある質問
  4. 関連用語
  5. 比較・違いを学ぶ

定義・解説

ダイオード方程式(ショックレーの式)とは、pn接合ダイオードに流れる電流Iと、かけた電圧Vの関係を表す式で、I=Is{exp(qV/nkT)−1}と書きます。Isは飽和電流、nは理想係数、kT/qは熱電圧(室温で約26mV)です。1949年にトランジスタの発明者の1人であるウィリアム・ショックレーが導きました。

順方向に電圧をかけると、電流は電圧に対して指数関数的に増えます。理想的なダイオード(n=1)では、室温で電圧を約60mV上げるごとに電流が10倍になります。シリコンのダイオードでは、0.6〜0.7V程度で実用的な電流が流れ始めるように見えます。逆方向に電圧をかけると、指数の項はすぐ0に近づき、電流は飽和電流−Isというごく小さな値になります。

飽和電流Isは、少数キャリアの拡散で決まり、真性キャリア密度の2乗に比例するため、温度が上がると急激に増えます。実際のダイオードでは、空乏層の中での再結合、直列の抵抗、高電流でのキャリアの注入の増加などのため、式からずれます。そのずれを表すのが理想係数nで、測った特性から求めて、ダイオードの品質の評価に使われます。

図解

順方向、逆方向、飽和電流、理想係数の観点からダイオード方程式の意味を整理した表

図をタップで2倍に拡大

kT/q は熱電圧(300Kで約25.9mV)。

よくある質問(FAQ)

なぜ約60mVで電流が10倍になるのですか?
式の指数の部分で、電流を10倍にするには qV/kT が ln(10)≒2.3 だけ増える必要があるからです。室温の熱電圧 kT/q は約25.9mVなので、2.3×25.9≒60mV になります。理想係数nが2なら約120mVで10倍になります。
飽和電流Isは何で決まりますか?
pn接合の両側の少数キャリアの密度と拡散の速さ(拡散係数と拡散長)、接合の面積で決まり、真性キャリア密度の2乗に比例します。そのため温度が上がると急激に増え、逆方向のリーク電流も大きくなります。

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