SEMICON Japan 2026(12/9〜11)にあわせて、出展企業さまの広告掲載のご相談を受け付けています。SEMICON Japan 2026 広告募集詳しく見る

最終更新 2026-10-28

量子閉じ込め効果とは

Quantum Confinement Effect

量子閉じ込め効果とは、半導体を数nm程度まで小さくすると、電子や正孔が狭い空間に閉じ込められてエネルギーがとびとびになり、バンドギャップが大きくなる現象です。量子ドットは粒の大きさで発光の色が変わり、ディスプレーに使われます。GAAのナノシートでもしきい値電圧のばらつきの原因になります。

目次5項目
  1. 定義・解説
  2. 図解
  3. よくある質問
  4. 関連用語
  5. 比較・違いを学ぶ

定義・解説

量子閉じ込め効果とは、半導体を数nm程度まで小さく(薄く、細く)すると、電子や正孔が狭い空間に閉じ込められ、とれるエネルギーがとびとびの値に限られて、バンドギャップが大きくなるなど、元の材料とは違う性質が現れる現象です。電子の波の長さ(ド・ブロイ波長)や、電子と正孔の組(励起子)の大きさと同じくらいまで寸法が小さくなると、はっきり現れます。

閉じ込める方向の数によって、薄い膜(量子井戸)、細い線(量子細線)、小さな粒(量子ドット)に分けられます。量子ドットでは粒が小さいほどバンドギャップが大きくなり、同じ材料でも粒の大きさを変えるだけで発光の色を変えられます。この性質は、量子ドットを使ったディスプレーの色の変換に使われており、量子ドットの研究は2023年のノーベル化学賞の対象になりました。

最先端のトランジスタでも量子閉じ込め効果は無視できません。GAAのナノシートやFinFETのフィンの厚さが5nm前後になると、チャネルのエネルギーの準位が上がってしきい値電圧が変わり、厚さのわずかなばらつきが特性のばらつきになります。二次元材料のように原子数層の厚さの材料では、層の数によってバンドギャップが大きく変わります。

図解

量子井戸、量子細線、量子ドットの閉じ込めの違いと、トランジスタでの影響を並べた表

図をタップで2倍に拡大

効果が現れる大きさの目安は励起子ボーア半径(シリコンで約5nm)。

よくある質問(FAQ)

量子閉じ込め効果はどのくらいの大きさで起こりますか?
材料によりますが、おおむね数nmから十数nm以下です。目安は、電子と正孔の組である励起子の大きさ(励起子ボーア半径)で、シリコンでは約5nm、CdSeでは約5〜6nmです。これより寸法が小さくなると、バンドギャップが大きくなる効果がはっきり現れます。
量子ドットディスプレーとは何ですか?
量子閉じ込め効果を使い、粒の大きさで発光の色を決めた半導体の微粒子(量子ドット)を、液晶や有機ELの色の変換に使ったディスプレーです。青い光を当てると、粒の大きさに応じて純度の高い赤や緑の光を出すため、色の再現性が高くなります。

関連する装置カテゴリ

同じトピックの用語

次世代インターフェース・相互接続・ディスクリート・光半導体 のトピックで関連する用語です。

同じトピックの企業

Intel米国日亜化学工業日本TSMC(台湾積体電路製造)台湾ローム(ROHM)日本Broadcom米国東芝日本

比較・違いを学ぶ