指数分布とは、故障率が時間によらず一定のときに、故障するまでの時間がどう分布するかを表す確率分布で、偶発故障の基本のモデルです。信頼度は exp(−λt)、平均の寿命は1/λで表されます。バスタブ曲線の偶発故障の期間に当たり、故障率が変わる初期故障や摩耗故障には、より一般的なワイブル分布を使います。
目次 6項目 定義・解説 図解 よくある質問 関連用語 比較・違いを学ぶ 出典・参考資料 定義・解説 指数分布とは、故障が起こる確率(故障率)が時間によらず一定のときに、製品が故障するまでの時間がどのように分布するかを表す確率分布です。信頼性の分野では、偶発的に起こる故障を表す最も基本のモデルとして使われます。
故障率をλ(ラムダ)とすると、時刻tまで故障せずに動いている確率(信頼度)は R(t)=exp(−λt) で表され、時間とともに指数関数的に減っていきます。平均の寿命(MTTF、修理する機器ではMTBF)は1/λになります。指数分布には「これまで何時間動いたかに関係なく、次の1時間に壊れる確率は同じ」という性質(無記憶性)があり、部品の劣化が進まない、偶然の原因による故障を表します。
半導体の故障率は、時間とともに初期故障・偶発故障・摩耗故障と移り変わる「バスタブ曲線」で表され、指数分布はこのうちの偶発故障の期間(故障率がほぼ一定の平らな部分)に当たります。半導体の故障率は、10億時間あたりの故障の数を表すFIT(Failure In Time)という単位でよく示されます。故障率が時間とともに変わる初期故障や摩耗故障を扱うときは、形を変えられるワイブル分布が使われ、ワイブル分布の形状パラメータが1のときが指数分布に当たります。
図解 故障率が時間で変わる場合は、ワイブル分布を使う。 よくある質問(FAQ) 指数分布の「無記憶性」とは何ですか? 製品がこれまで何時間動いてきたかに関係なく、これから先の一定時間に故障する確率が同じになるという性質です。使い込んでも劣化しない、偶然の原因で起こる故障を表しています。劣化が進んで古いものほど壊れやすい摩耗故障には当てはまりません。
FITとは何ですか? Failure In Timeの略で、10億(10の9乗)時間あたりに何回故障するかを表す故障率の単位です。たとえば10FITは、10億時間あたり10回の故障で、1個の部品なら平均で約1億時間に1回の故障に当たります。半導体の故障率は非常に小さいため、この単位がよく使われます。
同じトピックの用語 信頼性・劣化メカニズム のトピックで関連する用語です。