直行率(ファーストパスイールド)とは、工程に投入した製品のうち、手直し(リワーク)や再検査、修理をせずに、1回目でそのまま合格して次の工程へ進めた製品の割合のことです。最終的に良品になった割合を表す歩留まりとは違い、途中で手直しをして良品になったものは直行率には含めません。そのため、工程の中に隠れた無駄を見つけるための指標として使われます。
たとえば100枚のウェハのうち、露光の重ね合わせがずれて90枚だけがそのまま合格し、残り10枚をレジストを剥がして塗り直し(リワーク)、もう一度露光して全数合格した場合、最終的な歩留まりは100%ですが、直行率は90%です。リワークの10枚の分だけ、装置の時間や材料、作業が余分にかかり、製品が工場を通り抜ける時間(TAT)も延びています。
複数の工程をつないだ全体の直行率は、各工程の直行率の掛け算になります(ローリングスループットイールド)。90%の工程が10個並ぶと、全体では約35%しか一度で通り抜けられません。半導体の工場では、露光のリワーク率、テストの再テスト率などとして直行率を管理し、改善の対象の工程を見つけるのに使います。