用語工場内搬送・自動化製造プロセス最終更新 2026-10-10出典 1件Excel・PDF版

スループットとは

Throughput

スループットとは、一定時間に処理できる量のことで、半導体製造では装置が1時間に処理できるウェハ枚数(WPH)で表します。後工程ではチップの個数(UPH)を使います。処理時間に加えて搬送やロードロックの排気などの時間で決まり、1枚あたりの装置コストを左右します。工場全体では仕掛品(WIP)と製造期間(TAT)とともに生産能力を表します。

目次7項目
  1. 定義・解説
  2. 図解
  3. よくある質問
  4. 設備の製造メーカー
  5. 関連用語
  6. 比較・違いを学ぶ
  7. 出典・参考資料

定義・解説

スループット(Throughput)とは、一定時間に処理できる量のことで、半導体製造では主に装置が1時間に処理できるウェハの枚数を指し、WPH(Wafers Per Hour:枚/時)で表します。後工程の組立装置やテスト装置では、処理できるチップの個数を表すUPH(Units Per Hour)が使われます。装置の価格が数億〜数百億円に達する半導体製造では、スループットが1枚あたりの装置コスト(減価償却費)を直接決めるため、性能と並ぶ最重要の仕様です。

装置のスループットは、ウェハ1枚の処理時間だけでは決まりません。ロードロックの排気と大気開放、ロボットによる搬送、ウェハの位置合わせや温度安定化の待ち時間といったオーバーヘッドが加わります。複数の処理室を持つクラスターツールでは、最も時間のかかる処理室がボトルネックとなって全体の速度を決めます。露光装置ではステージの移動速度や光源の出力、エッチングや成膜では処理時間そのものが支配的で、装置メーカーは処理室の並列化や搬送の高速化で性能を競っています。また、カタログ上のスループットと、段取り替えやメンテナンス・待ち時間を含めた実効スループットには差があり、工場の計画では稼働率を掛けて評価します。

工場全体で見ると、スループットは一定期間に完成するウェハの枚数で、ライン内の仕掛品(WIP)・製造期間(サイクルタイム、TAT)とのあいだに「WIP=スループット×サイクルタイム」というリトルの法則が成り立ちます。スループットを変えずに仕掛品を積み増しても製造期間が延びるだけなので、ボトルネック工程の装置台数や稼働率を見極めて投入量を決めることが生産管理の基本になります。

図解

装置のスループット(WPH)を決める要素(処理・搬送・排気・準備)
スループットは、1枚あたりの装置のコストを直接左右する。

関連するデータ・ツール

データALD装置の選び方(方式比較と選定チェックリスト)計算・換算ツール真空排気時間・コンダクタンス 計算ツール計算・換算ツール装置総合効率(OEE)計算ツール計算・換算ツールサイクルタイム・WIP 計算ツール(リトルの法則)計算・換算ツールALD 方式別スループット比較ツール

この用語を扱う職種

ファブ運営・インフラ設備投資・キャパシティ計画

よくある質問(FAQ)

スループットのWPHとは何ですか?
WPHはWafers Per Hourの略で、装置が1時間に処理できるウェハの枚数です。たとえば露光装置のスループットが200WPHなら、1時間に200枚のウェハを露光できることを意味します。後工程のチップ単位ではUPH(Units Per Hour)が使われます。
スループットを上げるにはどうしますか?
装置では処理時間の短縮に加え、搬送の高速化、ロードロックの排気時間の短縮、処理室の並列化など、処理以外の時間を減らすことが効きます。工場全体では、最も能力の低いボトルネック工程を見極めて装置を増やすか稼働率を上げることが基本です。

設備の製造メーカー

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比較・違いを学ぶ

出典・参考資料

  1. SEMI「SEMI International Standards: Compilation of Terms(Updated 1218)」(2026/10/10 確認)