TAT(ターンアラウンドタイム)とは

Turn Around Time

最終更新:2026-09-26・工場内搬送・自動化・製造プロセス|用語集のExcel・PDF版をダウンロード

TAT(ターンアラウンドタイム)とは?

TAT(ターンアラウンドタイム)とは、作業を依頼・投入してから完了して結果が戻るまでの時間です。半導体ではウェハを製造ラインに投入してから完成するまでの製造期間を指すことが多く、先端ロジックでは3〜4か月前後かかります。その大半は装置の空きを待つ時間で、TATの短縮は新製品の投入や歩留まり改善の速さを左右します。

定義・解説

TAT(Turn Around Time:ターンアラウンドタイム)とは、ある作業を依頼・投入してから、完了して結果が戻ってくるまでの時間です。半導体では、ウェハを製造ラインに投入してから完成するまでの製造期間(サイクルタイム)を指すことが多く、設計データを受け取ってから試作品を納めるまでの試作TAT、フォトマスクの製作TAT、不良解析の結果が出るまでの解析TATなど、さまざまな場面で使われます。

先端ロジック半導体の製造は数百の工程を経るため、ウェハの投入から完成まで3〜4か月前後かかるのが一般的です。工程の数はマスクの枚数に比例して増えるため、マスク1層あたりの日数(DPML:Days Per Mask Layer)で製造ラインの速さを比べることもあり、1層あたり1〜1.5日程度が目安とされます。実際の製造期間のうち、ウェハが装置で処理されている時間はごく一部で、大半は次の装置が空くのを待つ時間です。そのため製造期間を純粋な処理時間で割った値(Xファクター)を管理し、待ち時間を減らすことがTAT短縮の中心になります。

TATは事業の競争力に直結します。短ければ新製品を早く市場に出せ、顧客の注文変動にも素早く追随でき、歩留まりの問題を見つけてから対策の効果を確かめるまでの学習サイクルも速く回せます。一方で、ライン内の仕掛品(WIP)を増やしすぎると待ち時間が伸びてTATが悪化します。ファウンドリでは通常より優先して流すホットロット・スーパーホットロットを設定し、追加料金で試作のTATを短くするサービスも提供されています。

関連するデータ・ツール

計算ツールサイクルタイム・WIP 計算ツール(リトルの法則)

この用語を扱う職種

ファブ運営・インフラ設備投資・キャパシティ計画事業・サプライチェーン半導体の需給計画(SCM)事業・サプライチェーンファウンドリの顧客窓口(プログラムマネージャー)

よくある質問(FAQ)

TATとリードタイムの違いは何ですか?▾
ほぼ同じ意味で使われますが、TATは作業の投入から完了までの処理期間を、リードタイムは顧客の注文から納品までの期間を指すことが多い言葉です。半導体のリードタイムには、製造のTATに加えて受注処理や後工程・出荷の期間、ライン投入までの待ちが含まれます。
半導体の製造にはなぜ何か月もかかるのですか?▾
先端品では数百の工程を順に経るうえ、各工程で次の装置が空くのを待つ時間が発生するためです。実際に装置で処理されている時間は製造期間のごく一部で、待ち時間の管理がTAT短縮の要になります。

設備の製造メーカー

TSMC(台湾積体電路製造)台湾

世界最大の半導体ファウンドリ。3nm、5nm、7nmなど最先端プロセスノードで業界をリード。Apple、NVI…

Applied Materials米国

世界最大の半導体製造装置サプライヤー。成膜、除去、改質、分析の包括的な製品ポートフォリオで、ウェーハ製造の全工…

関連カテゴリ

関連用語

同じトピックの用語

スマートファブ・製造管理 のトピックで関連する用語です。

同じトピックの企業

KLA米国Onto Innovation米国東京エレクトロン(TEL)日本横河電機日本

比較・違いを学ぶ

電子ビーム検査と光学検査の違い(欠陥検査方式の比較)
電子ビーム検査(E-beam Inspection)は電子ビームでウェハを走査し二次電子・反射電子像から欠陥を検出する方式で、数nm級の微小欠陥や配線のオープン…
→
← 用語集に戻る用語集をExcel・PDFで使う →