SEMI E87とは、ウェハを入れて運ぶ容器(キャリア、300mmの工場ではFOUP)を、製造装置がどのように受け入れ、確かめ、管理するかを定めたSEMIの規格で、キャリア管理規格(CMS:Carrier Management Standard)と呼ばれます。装置と工場のホストコンピュータは、この規格に従って、どの容器を受け取り、中のどのウェハを処理するかをやり取りします。
装置にFOUPが届くと、装置は容器に付いたIDを読み取り、ホストが送ると知らせていた容器と同じかを確かめます(キャリアIDの検証)。次に、ふたを開けて中のどのスロットにウェハが入っているかを調べ(スロットマップ)、ホストの持っている情報と一致するかを確かめます。違っていれば処理を始めず、間違った容器やウェハを処理する事故を防ぎます。これらの状態は、決められた状態の移り変わり(状態モデル)として管理されます。
SEMI E87は、300mmの工場の自動化のために作られた一連の規格(いわゆるGEM300)の1つです。装置の中でのウェハの位置と処理の経歴を追うSEMI E90、処理の仕事の単位を管理するSEMI E40やE94などと組み合わせて使われ、装置の通信の基本であるSECS/GEMの上に成り立っています。