SEMI E90とは、製造装置の中で、1枚1枚のウェハが今どこにあり、どの処理を受けたかを追跡(トラッキング)し、工場のホストコンピュータに知らせるための方法を定めたSEMIの規格です。基板の追跡(Substrate Tracking)の規格とも呼ばれます。300mmの工場の自動化のための規格群(GEM300)の1つです。
1台の製造装置の中には、ロードポート、搬送ロボット、ロードロック室、複数の処理室など、ウェハが移動する場所がいくつもあります。SEMI E90では、ウェハが置かれる場所と、ウェハの状態(処理前、処理中、処理済み、異常で処理できなかった、など)を決められた形で定義し、ウェハが移動したり状態が変わったりするたびに、その情報をホストに報告します。
ウェハごとの追跡ができると、どのウェハがどの処理室で処理されたかが記録に残るため、後で不良が見つかったときに原因の装置や処理室を特定しやすくなります(トレーサビリティ)。装置のトラブルで処理が途中で止まったときにも、どのウェハが処理済みでどれが未処理かが分かり、正しく復旧できます。FOUPの単位で管理するSEMI E87と組み合わせて使います。