ショットキー接合とは、金属と半導体を接触させたときに、界面にエネルギーの障壁(ショットキー障壁)ができ、電流が一方向に流れやすくなる整流性の接合のことです。ショットキー接触とも呼び、1938年ごろにこの理論を示したドイツの物理学者ヴァルター・ショットキーにちなんで名付けられました。電流の向きによらず低抵抗で流れるオーミック接触と対になる概念です。
理想的には、n型半導体に対する障壁の高さφBは、金属の仕事関数φmと半導体の電子親和力χの差(φB=φm−χ)で決まります(ショットキー・モットの法則)。ただし実際のシリコンやGaAsでは、界面の準位によってフェルミ準位が固定され、金属を変えても障壁の高さがあまり変わらない現象(フェルミレベルピニング)が知られています。順方向の電圧をかけると半導体側の電子が障壁を越えて金属へ流れ(熱電子放出)、逆方向では電流がほとんど流れません。pn接合と違って多数キャリアだけで動作するため、少数キャリアの蓄積がなくスイッチングが速いこと、順方向電圧がシリコンで0.3〜0.5V程度とpn接合(約0.7V)より低いことが特長です。
代表的な応用はショットキーバリアダイオード(SBD)で、スイッチング電源の整流などに使われます。シリコンSBDは逆方向のリーク電流が大きく耐圧が低いのが弱点ですが、SiC SBDは600V以上の高耐圧と逆回復電流がほとんどない特性を両立し、電気自動車や太陽光発電のインバータに広く採用されています。GaAsのMESFETやGaNのHEMTでも、ゲート電極にショットキー接合が使われます。障壁の高さや理想係数は、電流-電圧(I-V)特性や容量-電圧(C-V)特性から評価します。