用語パワー半導体SiCパワー半導体製造装置最終更新 2026-10-10出典 1件Excel・PDF版

ショットキー接合(ショットキー障壁)とは

Schottky Junction (Schottky Barrier)

ショットキー接合とは、金属と半導体の界面にできるエネルギー障壁(ショットキー障壁)によって、電流が一方向に流れやすくなる整流性の接合です。多数キャリアだけで動くため高速で、順方向電圧もpn接合より低く、ショットキーバリアダイオード(SBD)や、GaAs・GaNトランジスタのゲートに使われます。SiC SBDは高耐圧用途で普及しています。

目次7項目
  1. 定義・解説
  2. 図解
  3. よくある質問
  4. 設備の製造メーカー
  5. 関連用語
  6. 比較・違いを学ぶ
  7. 出典・参考資料

定義・解説

ショットキー接合とは、金属と半導体を接触させたときに、界面にエネルギーの障壁(ショットキー障壁)ができ、電流が一方向に流れやすくなる整流性の接合のことです。ショットキー接触とも呼び、1938年ごろにこの理論を示したドイツの物理学者ヴァルター・ショットキーにちなんで名付けられました。電流の向きによらず低抵抗で流れるオーミック接触と対になる概念です。

理想的には、n型半導体に対する障壁の高さφBは、金属の仕事関数φmと半導体の電子親和力χの差(φB=φm−χ)で決まります(ショットキー・モットの法則)。ただし実際のシリコンやGaAsでは、界面の準位によってフェルミ準位が固定され、金属を変えても障壁の高さがあまり変わらない現象(フェルミレベルピニング)が知られています。順方向の電圧をかけると半導体側の電子が障壁を越えて金属へ流れ(熱電子放出)、逆方向では電流がほとんど流れません。pn接合と違って多数キャリアだけで動作するため、少数キャリアの蓄積がなくスイッチングが速いこと、順方向電圧がシリコンで0.3〜0.5V程度とpn接合(約0.7V)より低いことが特長です。

代表的な応用はショットキーバリアダイオード(SBD)で、スイッチング電源の整流などに使われます。シリコンSBDは逆方向のリーク電流が大きく耐圧が低いのが弱点ですが、SiC SBDは600V以上の高耐圧と逆回復電流がほとんどない特性を両立し、電気自動車や太陽光発電のインバータに広く採用されています。GaAsのMESFETやGaNのHEMTでも、ゲート電極にショットキー接合が使われます。障壁の高さや理想係数は、電流-電圧(I-V)特性や容量-電圧(C-V)特性から評価します。

図解

ショットキー接合(ショットキー障壁)ができる仕組み
多数キャリアだけで動くため高速で、順方向電圧もpn接合より低い。

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よくある質問(FAQ)

ショットキー接合とpn接合の違いは何ですか?
どちらも整流性を持ちますが、pn接合はp型とn型の半導体の接合で、少数キャリアの注入と再結合を伴います。ショットキー接合は金属と半導体の接合で、多数キャリアだけで動作するため、スイッチングが速く順方向電圧も低い一方、逆方向のリーク電流が大きくなりやすい特徴があります。
フェルミレベルピニングとは何ですか?
金属と半導体の界面にある準位によって半導体のフェルミ準位が固定され、どの金属を使ってもショットキー障壁の高さがあまり変わらなくなる現象です。理論どおりに金属の仕事関数で障壁を制御できないため、オーミック接触の形成や電極材料の選択を難しくしています。

設備の製造メーカー

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出典・参考資料

  1. 東芝デバイス&ストレージ「2-2. ショットキー接合 (Φm > Φn)」(2026/10/10 確認)